ソフトバンク パ2度目の同一カード3戦連続サヨナラ勝ち 柳田「奇跡」九回2死逆転V3ラン 福岡移転後2500勝目

 「ソフトバンク5-4西武」(29日、みずほペイペイドーム)

 ヒーローはやはりこの男だった。ソフトバンクは2点を追った九回2死一、二塁から、柳田悠岐外野手(35)が右中間への逆転サヨナラ3ランを放った。パ・リーグ2度目の同一カードでの3試合連続サヨナラ勝ちとなり、福岡移転後2500勝という節目も飾った劇的な一発。決めるべきスターが最高の結末を描き、チームも6連勝とさらに勢いを加速させた。

 あまりにもドラマチックな幕切れだった。打球が満員の右中間テラス席に飛び込み、力強く握った右拳を突き上げる。興奮とスタンドの歓声は最高潮に達した。「久々に興奮した。ありがたいっすね、野球やっててよかったっす」。柳田が、劇弾で歓喜のフィナーレを導いた。

 「ほんと、奇跡が起きたので。その奇跡を目の当たりにして、うらやましいです」

 2点を追った九回2死一、二塁だ。捉えたのは1ボールからの2球目の速球。後ろにつなぐ意識で「軽打したんですけど芯に当たった」という打球は、グングン伸びて逆転サヨナラ3ランとなった。ダイヤモンドを一周すると、仲間から手荒い祝福を受け、叫びながら首脳陣とハイタッチ。「皆さんの歓声のおかげで、ギリギリ入ってくれました。ありがとうございます」と喜んだ。

 「久々に幸せな気持ち」というサヨナラ弾は自身6本目。35歳を迎えても衰え知らずだ。打撃練習では「自分にむちを打っている」と一振り一振りをフルスイング。連戦が続いた時などは量は減らすが、強度は落とさない。疲労がたまり「全然ご飯が食べられない」ほど追い込んでいる。

 敗色濃厚の展開から、逆転勝利で6連勝。貯金は「11」となった。球団では南海時代の1961年以来、63年ぶりの3試合連続サヨナラ勝ちで、同一カードに限るとパ・リーグ2度目。小久保監督が「映画でもちょっとくさすぎる展開」と評したのは無理もない。

 これで、1989年に前身のダイエーが福岡に本拠地を移してから通算2500勝。節目を劇的に飾ったのが、チームの看板選手というさすがの結末だ。くさいまでの演出を施した柳田は「歴代の素晴らしい先輩方の、積み上げられた記録なので、これから3000勝、3500勝となる時に僕も生きて、見たいなと思います」と声を張った。ファンを沸かせ、チームのムードも最高。この勢いで、4年ぶりの優勝へと突き進む。

 ◆同一カード3戦連続サヨナラ勝ち 同一カード3試合連続サヨナラ勝ちは、パ・リーグでは1997年4月の日本ハム以来で2度目。また、同一カードに限らない3試合連続サヨナラ勝ちは1リーグ時代を含めて16度目で、パ・リーグでは5度目。球団では南海時代の61年5月18日・東映戦~同21日・近鉄戦(ダブルヘッダー1試合目)以来、63年ぶり。

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