中日 セ最速10勝 立浪監督「いい野球ができている」4年ぶり貯金6で首位ガッチリ
「中日2-0ヤクルト」(17日、バンテリンドーム)
頬を緩めた中日・立浪監督がグラウンドへ出る。ナインと力強いハイタッチを交わす。高橋周の右ふくらはぎ肉離れのため、三塁で代役出場したカリステが両軍無得点の六回に決勝の2点左前打を放ち、八回の守備では新加入の一塁・中田がハーフバウンドの難しい送球を処理して併殺を完成。九回は絶対守護神マルティネスが3人斬りする会心の一勝。チームはリーグ10勝1番乗りした。
「一つ一つ、勝ちを積み重ねていけるように。今、いい野球ができている。なかなか点数をたくさん取れないが、今後もこの野球を続けていきたい」。指揮官は気持ちを引き締めた。
貯金6は2020年10月28日以来4年ぶりで、リーグ10勝一番乗りは9年ぶり。球団記録となる、12試合連続2失点以下も達成した。「打線に4番という柱を1本、と思っていた。中田の存在は大きいです」と立浪監督。新4番の中田と5番・細川で得点するスタイルを確立した。カリステから飛び出した決勝打は、2死から中田が四球で、細川が左翼フェンス直撃二塁打でつくった二、三塁の好機だった。
二遊間は二塁田中、遊撃ロドリゲスでスタートした。「とにかくアウトにできる打球をアウトにしてもらいたい。去年から思っています」。視野が広く、相手の嫌がるプレーをする田中の起用は右肩脱臼のため、昨季できなかった。温めていた構想が花開いている。
堅守でリズムをつくり攻撃へ。今季16試合で先制したゲームは11試合目(7勝2敗2分け)となった。2年連続最下位からの逆襲へ、立浪竜の快進撃が止まらない。