侍・中田、初安打が千金V弾 「全員で世界一」誓う

 「WBC・1次リーグB組、日本4-1オーストラリア」(8日、東京ドーム)

 アサヒスーパードライプレゼンツ・第4回WBCは8日、東京ドームで1次リーグB組の2試合が行われ、日本はオーストラリアに4-1で逆転勝ちして開幕2連勝を飾った。1-1の七回、中田翔内野手(27)=日本ハム=が決勝の勝ち越しソロ。八回には筒香嘉智外野手(25)の2ランで勝負を決めた。9日にオーストラリアが中国に勝つと、日本の2次リーグ進出が決まる。

 全速力で走りながら打球の到達点を確認すると、中田は激しく叫び声を上げた。興奮冷めぬまま、普段より足早にベースを一周。ベンチでは小久保監督が笑顔で迎えた。試合の流れを、球場の空気を変えたフルスイング。WBC初本塁打で勝利を決めた。

 同点で迎えた七回だ。マウンドには代わったばかりのウィリアムズ。初球を狙った。真ん中に甘く入ったスライダー。迷わずバットを振り抜いた打球は、一直線に左翼スタンドに消えた。待望の勝ち越し点。今大会初ヒットが貴重な決勝弾だ。

 「誠也と試合前に『どっちが先に初安打を打つか勝負だな』と話してた。やっぱり自分が最後ですね。先っぽだったんですけど力で持っていった。久々に気持ちよかったです」

 試合を決めた一発の裏に、指揮官との絆がある。昨年11月の強化試合。全4戦に中田を4番で起用した。主砲としての自覚を促す無言のメッセージだった。今キャンプ中に左手首痛を再発。実際には出場か辞退か、球団で議論されるほどだった。それでも「絶対に出る」と出場を決めた。

 実戦12打数無安打での合流。万全でない体と技術。「みんなオレよりマシか…」と不安を抱える中、宮崎行きの飛行機に乗った。カバンの中には治療器を携えて。自費で購入。球団のトレーナー室にも置いてあるものだ。高価だが持ち運びも便利。「暇さえあれば使っている」と言う。指揮官の思いに応えようと、常に必死だった。

 「皆のようなバットコントロールも粘りもない。三振してもいいから全部フルスイングでいく。早く気付くことができてよかった」

 筒香のダメ押し2ラン後、握手を求め「さすがです」と頭を下げた。キューバ戦は足でチームを鼓舞。この日はバットで勝利を呼んだ。硬軟織り交ぜた“ナカタショー”。お立ち台では強く誓った。「全員で世界一を獲りましょう」-。まずは2次リーグ進出をほぼ手中にした。悲願の頂点に向けた戦いは、まだ始まったばかりだ。

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