沢村賞受賞の広島・ジョンソン、女房役に感謝「石原と2人で取った賞」

 プロ野球創設期の名投手、故沢村栄治氏を記念した「沢村賞」の選考委員会が24日、都内で開かれ、広島のクリス・ジョンソン投手(32)が選出された。外国人投手の受賞は1964年のジーン・バッキー投手(阪神)以来52年ぶり史上2人目となる。「本当に非常に光栄。感激しているし、うれしさでいっぱい」と喜びを口にした。

 開幕投手を務めた今季はリーグ2位の15勝(7敗)、防御率2・15と安定した投球。25年ぶりリーグ優勝の立役者となった。また、ポストシーズンに入っても12日のCSファイナルS初戦、DeNA戦(マツダ)で3安打完封勝利。22日の日本シリーズ初戦、日本ハム戦(マツダ)でも、6回2/3を9安打1失点で勝利投手となった。

 ジョンソンは「1人の力で達成できたものじゃない。後ろで守ってくれるチームメートや、特に石原。石原と一緒のチームではない限り、賞を取ることはできなかった。石原に感謝しているし、2人のチームで取った賞だ」と女房役に感謝した。

 この日は日本シリーズ第3戦に向け札幌ドームで、投手指名練習に参加。今後の状況次第では第5戦以降の登板が見込まれる。「まだチームとして日本シリーズを戦っている。いままでやってきた野球が、札幌でもできれば大丈夫だ。僕個人としてはあと1回、投げるかどうか。そこに向けて調整している。日本シリーズを勝って終わって。沢村賞についてもいろんな思い、感慨が湧いてくると思う。そこで味わいたいね」と気を引き締めた。

 沢村賞の選考基準は(1)15勝以上(2)150以上の奪三振数(3)10以上の完投試合数(4)防御率2・50以下(5)200イニング以上の投球回数(6)25以上の登板数(7)6割以上の勝率。ジョンソンは26試合に登板し、15勝、防御率2・15、勝率・682をマークし、4項目でクリアしていた。

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