巨人・矢貫が示す移籍2年目の決意

 交流戦が終わり、リーグ戦が24日から再開。巨人は再開後2勝3敗で首位・広島とのゲーム差は再開前の6から9に広がった。リーグ戦も半分を折り返し、反撃へ先発投手陣はもちろん、中継ぎ陣の安定も不可欠。そんな中、移籍2年目の矢貫俊之投手(32)が中継ぎ陣の一角として1軍定着を目指す。

 昨年6月に日本ハムからトレードで加入した190センチの長身右腕。昨季の登板はわずか3試合だった。今季は沖縄キャンプから1軍に合流したが、オープン戦で6試合に登板し防御率7・36。「オープン戦の時はキレが全く良くなくて、そこが引っかかっていた」。結果が振るわず、開幕直前に2軍降格となった。

 オープン戦での反省を生かし、ファームでは直球の向上に重点を置いた。「真っすぐを良くし、キレを出すイメージを常に持ちながらやってきました」と、遠投やフォームの確認を繰り返し調整を続けた。

 18日に1軍に昇格した矢貫は、同日のロッテ戦(東京ドーム)が今季初の1軍マウンドとなった。七回の1イニングを投げ1安打無失点。直球の最速は151キロを記録。キレも取り戻した。その後も2試合に登板し、3回2/3を1安打無失点に抑えている。「投げていて(打者が)差し込まれていたり、アジャストできてないなって感じも出てきた」。尾花投手コーチも「今は直球が走ってるよね」と評価した。

 救援陣は勝ちパターンで登板を続けるマシソン、沢村を除くと、宮国と田原誠が一つ抜けた信頼を得ている。これまで勝利の方程式の1人だった山口は本調子ではない。若手左腕の戸根も不振で2軍調整中だ。

 現在敗戦濃厚な場面での登板が多い矢貫。だが、安定した投球を続ければ信頼も上がるはず。自身も「(巨人に来て)何一つ貢献できてない。貢献して、初めて来た意味がある」と飛躍への強い思いを口にした。今後も登板を重ね、信頼を勝ち取り1軍での定位置を築いてほしい。(デイリースポーツ・田中 哲)

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