日本ハム ソフトボーイが代打の切り札

 プロ5年目になり、天賦の才が開花したと思いたい。早大ソフトボール部出身の日本ハム・大嶋匠捕手(26)が5月31日、ヤクルト戦(札幌ドーム)で待望のプロ初安打を放った。代打で出場し、石山の直球を振り抜いた打球は右中間へ。本拠地の歓声を受けながら二塁打。塁上で笑顔をこぼした。

 決して、“ツキ”で打った一打ではない。実力が伴ってきたと証明したのは6月3日、巨人戦(東京ドーム)の2安打だろう。代打で途中出場したソフトボーイは菅野の直球を引っ張り、右前打。そのまま捕手として出場し、2打席目には、マシソンから中前打。いずれもセ・リーグを代表する先発、リリーバーから力みのないコンパクトなスイングで捉えた安打だった。

 昨年までは異色の経歴で注目を浴びていたが、首脳陣は今年は開幕前から、真剣に戦力の一人として数えていた。開幕1軍入りを果たすも3月下旬に2軍落ち。その後、ファームでは打率・318、6本塁打と結果を残し、5月26日に再昇格した。

 昨年までとは違い、打撃面で向上した点について、栗山監督はこう分析する。

 「強い球、速い球はもともと打てていたんだよ。ソフトボールと野球との距離感の違いがあったけど、間合いをつかめるようになってきた。打つタイミングを自分で作り出すことができるようになった」と明かした。

 さらに現状の大嶋の位置付けについて、「捕手としての活躍も期待しているけど、今は、代打の1番手として考えている」と切り札としての活躍を期待した。

 ソフトボール時代は「何も考えてなくても打てた」と振り返る。打撃センスで、ある程度、活躍できたソフトボール時代とは違い、プロ入り後、何度もバッティングの壁にぶつかった。考えていく過程で、一つの答えを見つけ出したのも大きい。

 大嶋本人は「今までは回転を意識し過ぎて、打てなかったんですけど、回転しなくてもいいと分かったんです」と言う。これまでは、体をしっかり回転して打つことを考え過ぎていたのが、自然体で振ればしっかり球を捉えられることができる。

 プロでの生き残りをかけ、練習量もかなり増えた。初安打を放った当日のこと、私は正午前に札幌ドーム最寄り駅で大嶋を見つけた。早出特打のために公共交通機関を利用し、早入りするためだった。1軍登録時は札幌市内の合宿所住まいで、普段は先輩選手の車に同乗し、ドーム入りするが、早出練習を行う先輩選手がいなかったために1人、合宿所から地下鉄でドーム入りしたのだ。1000万円プレーヤーにもなっていない大嶋はタクシー代も倹約。公共交通機関を利用している。

 「1軍にいると練習量が2軍とは違うので、時間を見つけて工夫していかないと」。近況の活躍は時間を見つけてはバットを振ってきた成果でもある。大きく成長をした“ソフトボーイ”が将来、“ハードヒッター”として活躍する日が来ることを願っている。(デイリースポーツ・水足丈夫)

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