ロッテドラ2関谷がプロ初登板初勝利
「オリックス3-10ロッテ」(21日、京セラドーム大阪)
ウイニングボールをズボンの右ポケットにサラリと入れた。ロッテのドラフト2位・関谷亮太投手(JR東日本)がプロ初登板初先発で初勝利。「出来過ぎです。チームも勝って良かった」。右腕は舞い上がることなく、じっくりと勝利の余韻に浸った。
イースタンでは3試合連続で6回以上を3失点以内に抑える好投。自信の二文字を懐の奥深くに携えて、好調オリックス打線に立ち向かった。最速146キロ直球にカーブ、チェンジアップを巧みに交えて、7回を6安打3失点。落ち着き払った、堂々の97球であった。
憧れの人にも、投げ勝った。
相手先発の近藤一は日大三高の先輩で、01年夏の甲子園優勝投手だ。当時小学校4年生だった関谷は、その投球に魅了され、後を追うように日大三中、日大三高に進学した。
前日、あいさつに行くと、「もう、いいよ」とサラリとかわされた。四回途中7失点降板の先輩を投球内容で圧倒し、「感慨深いところはあります」。関谷は最後に表情を緩めて、そう言った。