DeNA武白志「父の遺志を継ぐ」

 DeNA育成2位の山本武白志内野手(18)=九州国際大付=が25日、神奈川県横浜市の斎場で、父・功児氏(享年64)の通夜を前に取材に応じ、「父の遺志をしっかり継いでいく」とさらなる飛躍を誓った。

 急変の一報を受けたのは20日。「帰ってくるなと言っていた」という父の意に背いた。21日に北九州市の自宅で対面。「会話できる状態じゃなかった。意識ももうろうとしていた。でもボクが帰ってきたことは分かったと思う。手を握ってくれた」と明かした。

 昨夏の甲子園。初戦の大阪偕星学園戦で2本塁打したが父の姿はなかった。「(報道陣に)父は仕事だと言っていたけど、本当は体調が悪くて来られなかった」。3回戦の作新学院戦でも一発。「命をかけて甲子園に来てくれた。整列するときに目が合って、照れくさかった。まだまだ親孝行したかったけど、甲子園で少しできた」と当時を振り返る。

 「とにかく厳しかった。でも、すごく優しかった」と生前の父を思い返した。「父がいなければ、野球をやっていなかった」。26日の告別式では親族を代表してあいさつする。プロで活躍した父の遺志。育成から支配下、そして1軍へ。「父が喜ぶ」という本塁打を約束した。

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