桜美林大・佐々木が最速タイ151キロで11K完封

 首都大学野球リーグは2日、神奈川県平塚市のバッティングパレス相石スタジアムひらつかで春季リーグ戦が開幕し、桜美林大のドラフト候補右腕、佐々木千隼投手(4年・日野)が自己最速タイの151キロをマーク、日体大から11三振を奪い3安打完封した。6連覇を狙う東海大の完全試合右腕・丸山泰資投手(4年・東邦)は3失点しながらも城西大に完投勝ち。チームは4季ぶり開幕戦白星となった。

 ひと冬越えて、さらにスケールアップした。完封発進した桜美林大の佐々木千は「開幕戦のためにやってきた。勝ててホッとしました。まずは優勝したい。それに結果がついてくればいい」と表情を緩めた。

 立ち上がりに力が入って1死から連続死球。このピンチを連続三振で切り抜けると、7回先頭にヒットを許すまで無安打投球。「思い通りにいかないと崩れていたが、きょうは良く投げた。成長した」と津野裕幸監督(44)。中盤にはペース配分もして、最後に再びギアを上げて4連続三振で締めた。

 2月下旬の静岡・修善寺キャンプで、元横浜の野村弘樹コーチから伝授されたのは直球の新しい握り方。指の腹全体をボールにつけるのではなく指先だけ。フィニッシュのときにたたける感じになり「真っすぐの質が良くなった。少し甘くなってもファウルになったり、空振りしたりしてくれた」と手応え。

 中日、阪神など日米12球団のスカウトにもあらためてアピール。アストロズ・大慈弥スカウトの計測で、創価大とのオープン戦でマークした自己最速に並ぶ151キロもマーク。中日の石井スカウトは「ピッチングに自信が出てきた。けがさえなければ上位候補」と話し、阪神の平塚スカウトは「球持ちがいいから球速表示より速く感じると思う」と評価。プロも目を見はったスリークオーター右腕が初優勝へ向けけん引する。

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