早実・清宮12戦14発やっぱりスゲェ

 「春季高校野球東京大会・1回戦、早実12-2町田」(2日、神宮第二球場)

 早実・清宮幸太郎外野手(2年)が2日、今季の公式戦初戦で本塁打を放つ好スタートを切った。東京大会1回戦・町田戦(神宮第二)に「4番・中堅」でフル出場。五回の右越えソロを含む3打数2安打2打点と結果を残した。3月の練習試合解禁後、12戦14発と驚異的なペースでアーチを量産。16年も“怪物スラッガー”から目を離せない。

 期待は裏切らない。清宮が公式戦初戦でいきなり一発を放り込んだ。4点リードの五回無死。カウント2-2から7球目のカーブを捉えると、高々と舞い上がった打球は右翼後方のネットに着弾。悠然とベースを回った。

 「ちょっとこすったけど悪くない。結構いいホームランだった」。そう自賛して頬を緩めた。納得できた点は、推定110メートルの飛距離と、追い込まれてから粘った末の一本だったこと。3球目に空振りしたカーブを、次は逃さなかった。

 成長の跡が見える。練習試合解禁後、これで12戦14発と驚異的なペース。中には1試合3本塁打もあり「軽く振っても飛ぶ」と、冬場の筋トレと振り込みの成果を実感する。この日も本塁打の直前に放った場外ファウルは、隣の神宮球場の外野席まで到達した。年明けから挑戦する中堅でも、まずまずの動き。四回には、中前打で本塁を狙った二塁走者を正確な送球で刺した。

 出場できなかったセンバツ。龍谷大平安・岡田ら同級生の活躍に、刺激を受けた。「自分たちは、何で練習しているんだという感じだった。甲子園に行くと行かないとでは大違い」。再び聖地に戻るという決意は強くなった。「夏にまたチャンスはある。しっかりこの春の大会をやっていきたい」。高校通算36号で始まった2度目の春。まだまだアーチを積み重ねていく。

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