日本ハム大谷 メジャーの二刀流評価は

 日本ハムは今年から米アリゾナで海外キャンプを始め、第2クールを終えようとしている。その中、米球団スカウトの熱い視線を浴び続けているのが、“二刀流”大谷翔平投手(21)である。

 米国では大谷のような二刀流を「TWO WAY PLAYER」と呼ぶ。投手と野手の二つの道に向かっているという意味だ。その大谷には、早くもメジャー移籍した場合、投打二刀流を続けるか、米メディア、スカウト関係者の間で話題になっている。

 メジャーではベーブ・ルース以来、10勝10本塁打をした選手がおらず、二刀流で大成した選手はいない。現地でも当然、どちらかに専念することになるという見方が大半。しかし、今キャンプでそんな“一刀流”への動きが、覆るのではと感じさせる雰囲気がある。

 昨季、投手としては3冠を獲得し、既に高評価を得ているが、野手としての評価も上がっている。第1クールでの打撃練習。右翼フェンスを楽々と越える特大の柵越えが目立った。グラウンドは3Aクラスの選手も使用するが、米関係者もここまで飛ばす選手を見たことがないという。

 メジャー1713安打のマーク・ロレッタ氏もあ然と見ていたのが印象に残っている。「パワーは松井(秀喜・元ヤンキース)と互角。メジャーで二刀流は難しいと思うが可能性はある」と言った。

 広島元監督でナショナルズのスカウト業務に就くマーティー・ブラウン氏は投打の才能を認めている。「大谷のリポートを何回か提出したが、二刀流のことを書いたのは初めてだ」と明かす。

 ジャイアンツのジョン・コックススカウトは「打者としても技術があると認識している。米国に二刀流の哲学はないけどもゼロじゃないかもしれない」と可能性を口にした。

 大谷は6、8日と2度、野手として実戦に出場した。6日はブルペンから試合、そしてブルペン。8日はフリー打撃に登板後、試合、その後ブルペン入りした。二刀流の練習メニューにも笑顔で臨んでいた。

 昨年末のことだ。「投打どちらか、結果が出ず苦しんでいる時、一つに絞りたいと、頭によぎった時はないのか?」と聞いたことがある。

 すると彼はこう言った。「両方やっているから、どちらかに影響が出るとかそういうのはないんです。打つ方も投げる方も、結果を出したいんです。できないことがあるのが嫌なので」と。

 メジャー関係者も期待を寄せる21歳の若き二刀流。「投打で結果を出す」というその信念を貫けば、「TWO WAY PLAYER」のパイオニアになる可能性は十分に秘めている。(デイリースポーツ・水足丈夫)

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