東洋大・原 鉄腕シュートで指名待つ
プロ野球ドラフト会議が22日に迫った。県岐阜商・高橋純平投手(18)、明大・高山俊外野手(22)が人気を集める一方で、重複を避けたいと考える球団も多い。“分散ドラフト”が予想される状況で、東洋大の右腕・原樹理投手(22)といった実戦派が評価を上げてきた。
“昭和”のにおいを感じさせる右腕だ。今では使い手が少ないシュートを武器に、3連投も辞さない鉄腕ぶり。脚光を浴びない2部リーグでも、原は圧倒的なパフォーマンスで上位候補の評価を固めた。
今春は8勝4完封、秋は6勝3完封。防御率は0・69、1・44で2季連続トップ。投球回数は年間160イニングに達した。8月の巨人2軍との交流試合では、八回まで無安打の快投を見せた。
突出した投げ込み量が、鉄腕をつくり上げた。高校時代から200~400球のブルペン投球を3日連続でこなすことも当たり前。「投げるのが好き。150球を超えてからが楽しい」とサラリと言う。
甲子園で活躍しても、4年前は進学を選択した。しかしえぐるようなシュートを身に付けた今は「プロに行くには自分の投球スタイルを持っておかないと。他の人が投げられないボールがあるのは武器」と自信がある。最速148キロの直球と多彩な変化球を低めに集める制球力、そしてウイニングショット。胸を張って最高峰の世界に飛び込む。
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原 樹理(はら・じゅり)1993年7月19日生まれ。兵庫県加古川市出身。180センチ、75キロ。右投げ右打ち。投手。小1から野球を始める。東洋大姫路では、3年夏に甲子園8強。東洋大では1年春からリーグ戦登板。球種はシュート、スライダー、カーブなど。