U18日本全勝突破“外野手”杉崎4の4

 「U-18W杯・1次ラウンドA組、日本12-0メキシコ」(1日、舞洲)

 すでにA組1位でスーパーラウンド進出を決めている日本は、メキシコを12-0の七回コールドで破り、5戦全勝とした。本来は遊撃手の杉崎成輝内野手(3年)が2番・左翼で先発出場し、4打数4安打の大暴れ。チームも左膝の亀裂骨折で離脱した豊田寛外野手(3年)の穴をカバーするため、さまざまな起用パターンを試した。

 グラウンドに立てない戦友のために奮起した。一緒に東海大相模で全国制覇を達成しながら、左膝の亀裂骨折で離脱した豊田のために-。「豊田の分も頑張ろう」と本来は内野手の杉崎が2番・左翼で先発出場し、4打数4安打の大暴れだ。

 一回にチーム初安打となる左前打を放つと、二回2死満塁の第2打席では右前適時打。四回先頭での第3打席は中前打で出塁して3得点の起点になると、五回には右中間への打球を好走塁で二塁打にしてみせた。守備機会も無難にこなし「最初はヒヤッとしたけど、内野より外野の方が打撃に集中できる」と手応えを口にする。

 前日のチェコ戦後、3人しかいない外野手の1人、豊田の離脱が明らかになった。大会中はメンバーの入れ替えができないため、現有19人で戦うしかなくなった。だが西谷監督は開幕前に「杉崎は外野もできそう。色んなことを見てて器用にこなす、適応力がある」。外野でノックを受けさせるなど危機管理を徹底してきた。

 他にも捕手の堀内を試合中盤から左翼で起用するなど「やれることはやっておこう」と西谷監督。「勝つことで結束が生まれる。この試合は是が非でも勝ちたかった」と試合開始が2時間15分遅れても手を緩めなかった。目標の世界一へ-。5戦全勝を決めた日本代表の戦いに抜かりはない。

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