敦賀気比春夏連覇ならず…平沼力尽きた

 「全国高校野球・2回戦、花巻東8-3敦賀気比」(13日、甲子園)

 12年の大阪桐陰以来、史上8校目の春夏連覇を目指した敦賀気比(福井)は花巻東(岩手)に敗れた。

 鉄腕が力尽きた。春夏連覇の夢は18安打8失点の完敗で砕け散った。敦賀気比のエース・平沼翔太投手(3年)は「自分に春夏連覇する実力がなかっただけ」と感情を抑えるように淡々と話した。

 花巻東打線に宝刀スライダーを見極められた。四回までに4点を失い、まさかの降板。五回に1番・篠原主将の3ランで1点差に迫ったあと、七回から再びマウンドに上がった。しかし、またも連打を浴びてリードを広げられた。

 初戦・明徳義塾戦で感じた「体のバランスが悪い」という違和感を解消できなかった。「縁起がいいから」と今春センバツで使用したグラブに戻して臨んだが、頂点を極めた春の感覚はよみがえらなかった。春夏3度出場で12試合に登板し、計1406球を投げた甲子園。平沼は「悔いはない」と言い切った。

 卒業後の進路については、東哲平監督(35)らと相談した上でプロ志望届を提出する予定だ。打者としても評価が高いが、本人は「進化して、もっといい投手になりたい」。最高峰のステージでもマウンドの上で勝負する。

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