埼玉のドクターK!2年生左腕ピシャリ
「高校野球・埼玉大会決勝、花咲徳栄5-2白岡」(28日、県営大宮)
粘る公立の雄を振り切った。3点リードの九回2死満塁。一発出れば逆転される場面でマウンドに送り出された花咲徳栄の2年生左腕・高橋昴也投手は、カウント2-2からこん身の直球を放った。外角低めいっぱい。球審の手が上がったのを見届けると、背番号18は歓喜の輪の中心となった。
「ひやっとしましたけど…最後は、外の真っすぐがいいところに決まってくれた」。強気の投球からは想像できない、あどけない笑顔。今大会はエース鎌倉からつなぐ“勝利の方程式”が確立され、全7試合で抑えを務めた。16回2/3を投げ24奪三振。“埼玉のドクターK”襲名だ。
長身の左腕から繰り出すMAX143キロの直球が武器。昨冬、岩井隆監督(45)の勧めで阪神・能見のビデオを1日に最高20回も見て、体重移動の仕方を習得。軸足にタメをつくる投球フォームが安定し、球速も6キロアップした。
4年ぶり3回目の出場となる花咲徳栄。「雲の上の存在だった」。高橋が憧れの舞台で奪三振ショーを披露する。