PL七回コールド発進も校長監督は辛口

 「高校野球・大阪大会2回戦、PL学園9-2登美丘」(18日、南港中央)

 大阪大会では、今年度から新入部員の募集を停止しているPL学園が、登美丘にコールド勝ちで3回戦へ駒を進めた。今夏を最後に野球部は活動を縮小する方針となっており、校長を兼務する草野裕樹監督(64)は目標の全国制覇へ、あえて厳しい採点を下した。

 七回コールド発進にも“校長監督”の目には課題が浮き彫りとなっていた。野球部の存続問題に揺れる中で、選手たちに緊張の色は隠せなかった。普段の動きではなかった。「ダメですね。投手も野手も力んでた」と草野監督は厳しい表情を浮かべる。

 試合前に「いつも立ち上がりが悪いので、初回から全力で行くように」と指示した。春季大会準決勝では序盤の大量失点が響いて大阪桐蔭にコールド負け。その反省を生かしたかったが、三回を終わって3-1。中盤以降に押し切ったものの、投手陣は四球が多く、どちらに流れが転ぶか分からなかった。

 四回に左越え2ランを放った辻も「この初戦はみんな緊張していた」と明かす。部の前途は多難だ。PL野球を伝承してきた2人の外部コーチは7月いっぱいで契約更新はされない見通し。室内練習場なども老朽化のため撤去される予定で、残される部員は今大会でベンチ入りしていない一般入部の2年生12人だけになる。

 来春以降の部員募集再開について草野監督は「期待されて入学してきてもいけないので」と未定のまま。激戦区の大阪で甲子園を目指せるのは実質的に今年が最後だ。そんな重圧もある中「自分たちが勝つことで良い形になっていけば」と語っていた謝名堂主将。勝ち続けることで新たな道が開けると選手たちは信じている。

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