勝率5割だけど…キヨシ首位ターンだぜ
「DeNA3-2巨人」(15日、横浜)
魂の打球だった。同点の九回、2死満塁。ロペスの三塁を強襲する一打を、村田がそらす失策で、サヨナラ決着。DeNAが巨人戦6連勝で勝率5割復帰。直後に阪神が敗れ、6月3日以来の首位返り咲き。日本一になった98年以来、17年ぶり3度目の首位ターンを決めた。
「執念みたいなもんだよね。みんなの気持ちが打球に乗り移った。村田をガーッと押していったもんな」。中畑監督は、マシンガン打線ならぬマシンガントークで一気にまくし立てた。
守りきった。19歳の先発・砂田が7回2失点の好投。七回一死一、二塁の場面では、代打大田の左前打を捕球した筒香が本塁にストライク返球。高城も好ブロックし、二走鈴木を本塁で刺した。
「あそこは勝負するしかなかった」。四回には右肘に死球を受けた筒香。血のたまった右腕を振り抜いてのレーザービームを振り返る。「絶対に勝ちたい。全員がそういう気持ちでした」。若き主将は思いを代弁した。
「首位?微差だよ。ビサカードならオレも持っている」。得意のギャグを披露した指揮官。「7連敗、12連敗して首位。不思議だよ」。苦境を味わった末に、取り戻した首位の座。「わざわざ手放すつもりはない。守るつもりもない。居座ってやろうか。その気持ちはある」。今度は真剣に宣言。セ界制覇へ、本気モードだ。