東海大相模・吉田の復活投に虎も熱視線
「高校野球・春季関東大会準々決勝、東海大相模5-1作新学院」(18日、富士北麓公園)
今秋ドラフト候補右腕・東海大相模の吉田凌投手(3年)が、復活の1失点完投でチームを4強入りに導いた。10球団のスカウトが見守る中、8安打8奪三振。強打の作新学院を封じてみせた。
トンネルを抜けた確信があった。「久しぶりにいいピッチングができたかな」。吉田はうれしそうに2度繰り返した。ベストボールは、2点リードの八回2死一、二塁の場面。四回に右越えソロを浴びた5番・小林を空振り三振に仕留めたこん身の直球だった。
この日は最速145キロ。直球の大半が130キロ台後半だったが、球速表示以上の球威があった。8奪三振のうち5つが直球で、3つがスライダー。今春はいまひとつの内容が続いていたが、リリースポイントを前にしたことで直球の威力が復活。「空振りを取れたのはよかった」と、自信に満ちた顔で振り返った。
阪神は佐野統括スカウトら最多の6人態勢で視察。担当の北村スカウトは「キレのあるボールだった。もっと上がってくる」と評価した。