De連敗脱出!中畑監督「おめでとう」
「DeNA7-4阪神」(22日、横浜)
忘れかけていた思いだった。7連敗というトンネルから抜け出す、4月11日以来の勝利の味。DeNA・中畑監督は「ゲームセットまで怖さがあった。いやあ、勝つって大変ですね。おめでとうございました」と会心の笑顔を見せた。
重苦しい雰囲気を打線が振り払った。1点を追う六回。二回以降、内野安打1本に抑えられていたメッセンジャーをつかまえた。2死二、三塁からロペスが逆転二塁打。さらに荒波が初球のカーブを右翼席に運ぶ3ラン。一挙5点。つながった打線が試合を決めた。
「これが始まりだと思う。ヒーローインタビューに立ててうれしく思います」。殊勲の荒波はファンの大声援に声を張った。
昨年6月に右ふくらはぎ肉離れを発症。1軍復帰後も同じ箇所を痛めた。8月末に涙ながらに降格を直訴。秋季練習中に再発し、1軍復帰は4月10日だった。「今年は一からアピールする年。与えられた場面で貢献することが大事」。帰ってきた男は昨季の悔しさを倍返しする思いだ。
「これで方向転換できる。いい意味で5割から貯金への空気ができた」と中畑監督は胸を張る。昨季も4月は連敗を重ねた。「去年とは全く違う」。思い出した勝利の味は、手応え十分。再浮上のきっかけにする。