東海大四エース大沢 浦学に昨秋の雪辱

 「選抜高校野球・準決勝、東海大四3-1浦和学院」(31日、甲子園)

 準決勝が行われ、東海大四が1963年に準優勝した北海以来、北海道勢として52年ぶり2度目の決勝進出を決めた。昨秋の明治神宮大会で、七回コールドの0-10で完敗した浦和学院にリベンジを果たした。エース大沢志意也(しいや)投手(3年)が1失点完投。打っても3安打2打点の活躍で雪辱した。

 フーッと息を吐き、ピョンとマウンドで跳ねた。「足が固まってしまって」。2点リードの九回2死一、二塁。打球が中堅のグラブに収まると、大沢にベビーフェースが復活した。「浦学を倒すために頑張ってきた。(4試合で)一番いいピッチングです」。ようやく果たしたリベンジだ。

 0-10の屈辱を味わった明治神宮大会準々決勝では、14安打を食らって一人マウンドに立ち続けた。悔しさを胸に色紙に試合のイニングスコアを書き、寮のベッドの足元に置いた。目覚めて最初に目に入る場所だ。「それを見て一日を始めようと思った。絶対に忘れてはいけないゲーム」

 思いは結実した。二回に先制を許したが、その裏2死三塁で自ら中前同点適時打。敵失で勝ち越すと、六回1死一、三塁では初球に三塁線へセーフティースクイズ。相手守備の不意を突き、安打となる絶妙な攻撃で3安打2打点。バットでもチームをけん引した。

 道勢初優勝へ王手をかけた大脇英徳監督(39)は「これまでは春夏とも傍観者だった。まさかこの(決勝)グラウンドに立てるとは」と驚く。厳しい冬を越え養った力は想像以上だった。「日本一になって帰りたい」と大沢。道産子たちは、決勝の大舞台でも伸び伸びとでっかい夢を追う。

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