M京大田中2回0封!1次試験「80点」
「練習試合、広島0-10ロッテ」(23日、コザ)
ロッテのドラフト2位・田中英祐投手(22)=京大=が、広島との練習試合(コザしんきん)に2番手で登板し、プロ初実戦のマウンドを踏んだ。2回3安打無失点、3三振を奪う好投を見せ、ストレートは最速147キロを計測。自ら「全体的に80点」と自己採点した。
記したプロの第一歩。新人右腕に試練が訪れた。五回、先頭のグスマンに初球を中前へ運ばれ、続く梵にも右前打を許した。思わず田中が苦笑いした。
「簡単にストライクを取りに行って…ファウルになればと思ったが、甘い球は打たれると分かった。正直どうしようかなと思った」
ただ、ここからが本領発揮だ。「打たれるのは仕方ないので、どんどん攻めていった」。1死後、飛び出した二塁走者を冷静に二塁で刺すと、美間を一ゴロに仕留めて無失点。そして六回は自身のペースを取り戻した。
白浜を直球で、下水流をスライダーで空振り三振。野間には右中間への二塁打を打たれたが「(三振は)全部自分が思っている球を投げられた」と上本をスライダーで空振り三振に斬り、予定の2回を終えた。
「1イニング目はバタバタしたけど、2イニング目は自分の投球ができた。全体的に80点ぐらい」。内訳は「(五回は)打たれたけどゼロに抑えたので70点。後(六回)の方が全然よかったので90点」という自己採点だ。
最速は147キロ。底知れぬ可能性に日本ハム・関根スコアラーは「フォームが安定すれば制球もよくなって厄介な投手になる。こんなもんじゃないでしょう」と警戒を強めた。
次回は26日のオリックスとの練習試合に中継ぎで3回を投げる予定。伊東監督は「(次回も抑えれば)先発でということになるでしょう」と明言した。「第一歩をいい形で踏み出せた」と田中。開幕1軍へ、まずは1次試験を突破した。