大阪桐蔭8強 田中、汚名返上の完封

 「全国高校野球・3回戦、大阪桐蔭10-0八頭」(21日、甲子園)

 3回戦4試合が行われ、大阪桐蔭は、2年生左腕・田中誠也投手が3安打無四球で完封し、打線も16安打10得点を奪い、八頭(鳥取)に10‐0で圧勝し、2年ぶり8強に進出した。

 10点リードにも、大阪桐蔭の田中は気を緩めなかった。九回、帽子のツバに太字で書いた「弱気は最大の敵」の言葉を胸に刻みマウンドへ。119球目、最後の打者を遊ゴロに仕留めると、左手を力強く握った。

 3安打無四球で二塁を踏ませなかった。「9回完封は初めて。1番の投球」と、会心の笑顔で振り返った。

 初戦の開星戦で先発を任されながら初回4失点。「悔しかった」と、雪辱の機会を求め、ブルペン練習では西谷浩一監督に猛アピールした。この日のアップ前に先発を伝えられ「やってやる!!」と燃えた。

 テレビで見た「弱気は最大の敵」の言葉が心に突き刺さり、1年秋からグラブと帽子に刻んできた。『炎のストッパー』と称された、プロ野球・元広島の故津田恒実氏の座右の銘を何度も自らに言い聞かせた。「腕を振って攻める」と、自慢の変化球をズバズバ決めた。

 中3の夏、藤浪晋太郎(現阪神)が春夏連覇する姿を見て入学を決めた。朝500グラム、晩は700グラムの米飯をノルマにかきこむが太らない。体重は今夏60キロを割り58キロ。直球の最速は137キロと、藤浪には及びもしない170センチ左腕が、同校の投手では藤浪以来の聖地完封を果たした。

 打線も16安打10点と爆発。近畿勢最後の砦(とりで)が、4度目の夏制覇へすごみを増してきた。

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