「中日４‐６ＤｅＮＡ」（１２日、岐阜）

　勢いが止まらない。ＤｅＮＡ・久保の粘りの投球に、打線も呼応して快勝。８月は２度目の３連勝で６勝２敗。月間首位。最大１３もあった借金は開幕直後の４月１０日以来となる４。そして４位と１ゲーム差、３位と３ゲーム差。首位巨人とも６・５ゲーム差まで急接近だ。

　中畑監督は引き締め直すように話した。「そんなの、まだまだだよ。足元をすくわれないようにしないと。きょうも後半バタバタしたしね。ウチは１つ１つ。変わらないよ」

　この日から、今季３勝９敗１分けの中日、３勝１０敗の阪神との６連戦。「この６連戦がターニングポイントになる」と明言していた。特に敵地で戦う中日戦に意欲を燃やした。「ずっとやられていた中日を相手に、３連戦の頭を取りたかった。これで弾みがつく」。手応えをさらに強めた。

　この日、朝の散歩で、宿舎近くの名古屋城天守閣に登った。昨季の開幕戦前に訪れて勝利を飾った。縁起のいい場所だった。「今は上位もそんなに勢いはない。最終的に全チーム、５割に来たりしてな。そうなったら、面白いぞ。ウチは８月中に借金返済する」。勝率５割は夢でなく、現実的な目標だ。

　「セ・リーグの台風の目になりたいんだ」。かつて、そうつぶやいた指揮官。１つ１つ上り詰めて、さらなる混セを演出してみせる。