「ＤｅＮＡ５-３ヤクルト」（９日、横浜）

　笑顔満開のＤｅＮＡ・中畑監督は「いいゲームだったよなあ」と振り返った。先発井納が試合をつくり、３番梶谷が逆転弾。継投策で逃げ切る勝利。打つべき人が打ち、守るべき人が守っての勝利。「１点差、２点差苦しみながら、勝っていきたい」と満足そうにうなずいた。

　逆転をもたらしたのは打線のつながりだった。１点を追う五回、１死から石川が中前打で出塁。続く山崎が絶妙なバント安打を決めて好機を拡大。イケイケの流れが、梶谷の一発を呼んだ。

　「最近は得点圏で打てなかった。先輩たちが回してくれて、何とかしたい思いだった」と梶谷。スタメン復帰２戦目で猛打賞の山崎は「つなぐところはつなぐ、行くところは行く。メリハリをつけてやることで結果が出ると思う」と明かした。

　中畑監督も逆転のシーンを興奮気味にまくし立てた。「山崎がつないだ。ああいう内容が出ると、カジは何かを起こすんだ。素晴らしいホームラン」。キヨシ節で絶賛だ。

　４月２６日に最大１３あった借金は、３日以来の１桁となる９。ヤクルトとの“裏天王山”第１ラウンドを制して、ゲーム差は０。「ゲーム差？そっちで話しておけ。毎試合毎試合、一生懸命頑張ります」。一歩ずつ、はい上がる。