光星の台湾留学生・蔡、最後の夏終わる

 「選抜高校野球・2回戦、龍谷大平安8‐2八戸学院光星」(29日、甲子園)

 あふれる涙を抑えられなかった。九回表、泣きながらベンチで声をからす八戸学院光星(青森)の蔡鉦宇(さい・せいう)内野手(3年)の姿があった。敗戦の瞬間、蔡の“最後の春”が終わった。

 台湾からの留学生は、母国で高校に一度入学しており、今大会が規定で最後の公式戦だった。この日は3打数無安打。「『打ちたい、打ちたい』と思ってしまった」。気持ちが空回りしての終戦に、肩を震わせた。

 だが、2年間の日々は宝物だ。入学時には全く日本語を話せず、じっと座っていた少年が、今では欠かせないムードメーカーになった。「甲子園は最高の場所。感謝の気持ちでいっぱい。これからはみんなのために、毎日の練習をしっかりやりたい」。試合で使われたボールと甲子園の土を大事に持ち帰った蔡。今度は仲間を全力でサポートする。

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