プロ注目の岩国・柳川悔し…6失点完投
「選抜高校野球・1回戦、神村学園6-1岩国」(21日、甲子園)
1回戦3試合が行われ、第1試合で岩国(山口)は開幕戦で神村学園(鹿児島)と対戦。1‐6で敗れた。本格派右腕の柳川健大投手(3年)が9回12安打6失点(自責5)と乱れた。
胸中を支配したのはふがいなさだけだった。プロからも注目される岩国の最速142キロエース右腕、柳川は「負けたのは自分のせい。自分の投球ができなかった」と視線を床に落とした。
制球に苦しんだ。0‐0の四回1死三塁で暴投し、先制点を献上。1‐1の六回にも暴投で勝ち越しを許した。「開幕戦の雰囲気にのまれた。気持ちが切れた」。中盤以降も平常心を取り戻せない。七回はスライダーがあまくなり神村学園の山本に今大会1号の右越え3ランを浴びた。
今冬、食事量を増やし筋力トレで下半身が一回り大きくなった。土台が安定し、制球力が向上。自信を胸に臨んだマウンドだったが、9回12安打6失点(自責5)と打ち込まれた。
チームは過去6度のセンバツで初戦敗退。悲願の初勝利は、またしても手が届かなかった。「メンタルなど全てを成長させて帰ってきたい」。甲子園の土は持ち帰らなかった。今夏、この聖地に戻ってくる強い意思表示だった。