マー君ピリピリ…ポスティング語らず

 「三井ゴールデン・グラブ賞表彰式」(28日、都内)

 楽天・田中将大投手(25)が28日、都内ホテルで行われた「第42回三井ゴールデングラブ賞」の表彰式に出席した。会場は祝福ムードに包まれたが、新ポスティングシステムの合意がまたも遅れた事態も影響したのか、田中の囲み取材は急きょNGに。田中は多くを語らず、ピリピリムードを漂わせた。

 晴れの舞台が一転、ピリピリムードが充満した。表彰式後、球団ごとに選手の囲み取材の場が設けられたが、田中ら楽天の3選手は急きょキャンセル。記念撮影は行われたが、田中は中央の位置を藤田に譲り、控えめの笑顔に終始した。

 いら立ち、不安が募るのも無理はない。合意への期待も高まっていた“日米会談”が、まさかの不発。最悪の知らせに、田中は「何も話を聞いていないので。知らないです」と多くを語らず、足早に会場を後にした。

 昨オフ、将来的なメジャー挑戦を表明。迎えた今季は24勝0敗1セーブの成績を残し、悲願の日本一を達成した。多くのファンが夢への挑戦を後押しするなか、26日にはついに楽天の三木谷オーナーがメジャー移籍容認の考えを表明。道が開けた格好となった。

 だが、懸け橋となるはずのポスティングシステムの新制度が決まらない。移籍報道が過熱する一方で、田中本人は正式な意思表明すらできない状況だ。

 楽天の立花球団社長は移籍の最終決断について、米国の補強戦略に大きな影響を持つウインターミーティングが始まる12月10日前後までを、デッドラインとする方針を示唆している。一刻も早い、事態の進展が待たれる。

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