箕島29年ぶり甲子園王手、須佐見が完封
「高校野球・和歌山大会準決勝、箕島8‐0和歌山東」(26日、紀三井寺)
和歌山大会では、1979年に甲子園春夏連覇を達成した箕島が88年以来25年ぶり15度目の決勝に進出した。エース・須佐見将馬投手(3年)が完封し、打線も13安打で8得点。11年に死去した尾藤公元監督の長男、尾藤強監督(43)は就任わずか5カ月で84年以来29年ぶりとなる夏の甲子園へ王手をかけた。決勝は南部と対戦する。また8大会で決勝が行われ、岩手では花巻東が2年ぶり7度目の代表に決まった。27日は10大会で代表校が決まる。
尾藤強監督率いるニュー箕島が、29年ぶりの甲子園へ王手をかけた。先発の須佐見は初回1死二、三塁のピンチをしのぐと立ち直り、6安打完封。「初回は硬くなり落ち着いて投げられなかったが、ピンチを切り抜けていけると思った」と振り返った。
前日のミーティングの最後に尾藤監督が、自らが高校2年生だった1986年夏に和歌山大会決勝で桐蔭に逆転負けした話をしてくれた。試合中の出来事や失敗談、目前で消えた聖地への思い。須佐見は「落ち着きが大事だと感じた。今日も初回のピンチで話を思い出した」と立ち直るきっかけにした。
高校時代エースだった尾藤監督の存在に、いつも支えられている。16日の2回戦後、野球ノートに「球が高かった」など反省を書いた。すると尾藤監督から「将馬には期待しかしてない」と励ましの言葉が返ってきた。「不安があっても、ノートに書いて監督の返事を読むとすっきりする」という。
決勝に挑む尾藤監督は「僕自身は決勝で負けたし、卒業後も1人の箕島ファンとして、和歌山大会で負けるのを悔しく思っていた。何とかあと1勝し、甲子園でこのユニホームをお見せしたい」と誓った。和歌山大会開幕後は試合前夜、空を見上げて亡き父・公さんに「明日、見とってよ」と話しかける。父子鷹で聖地を目指した高校時代は、あと一歩届かなかった。この夏は監督として父との夢をかなえる。
