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試行錯誤が続く暑熱対策へ関係者の思いとは 人馬への影響考慮しナイター開催も視野に

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 新潟、中京の2場で実施された暑熱対策の『競走時間帯の拡大』も先週で終了。初の実施となった中京では、既に導入済みの冷風機や送風ファンなどに加えて、地下馬道に天井扇風機35台、下見所にトルネード式ミストファン4台を新設するなどの対策が施され、ファン向けには100人ほどが入れる空調付きテントも設置された。

 中京6日+新潟1日と、計7日間の暑熱対策開催に騎乗した川田J。感想を聞くと「後半4つのレースに関しては馬は少し楽になります。気温以上に日差しの強さが柔らかくなるので体感もマシになる。ただ、異常なほど暑いなか走る8Rまでの馬に比べればマシというだけ。馬にとって決して楽ではないし、プラスでもない。マイナスが少し少なくなるだけです」と説明してくれた。

 騎手の体調面や体力面についてはどうなのか。1~3Rと連続騎乗だった8月2日を振り返り、「最初から4連続と分かっていれば、その精神力で乗るけど、あの暑さのなか3連続は体力的に限界でした」と吐露。また、1~5Rの後に約3時間の昼休みを挟む2部構成については「いったんリフレッシュして回復できる。午後は午後できちんと仕事ができる。消耗し続けた状態ではなく、体力を回復してやり直せるので体が楽ですね。“前半で1日が終わり、後半に新たな1日”と考えて乗っています。切り替えて今日、切り替えて今日という風に。その方が気持ちがスッキリする」と語る。メリハリにリセット。体と頭を切り替えることがパフォーマンス向上につながるようだ。

 人馬を送り出す調教師はどう捉えているのだろうか。福永師に聞いた。「4時ぐらいから涼しくなるから後半は馬にも人にもいい。自分も騎手時代はひとレース開いたらシャワーを浴びて水風呂に入っていて疲れも取れるし、リフレッシュする。(サッカー元日本代表の)ヤット(遠藤保仁氏)がハーフタイムでシャワーを浴びていたように、汗でベタベタだと疲れがたまる感じがする。体力の回復が違う」と力説した。

 「ナイターにするしかないのでは」。今後の対策について、福永師はこう提言する。今回の中京開催は最終レースで照明が点灯。ナイターについてはジョッキーとJRAで長い間、話し合いが行われていると聞く。以前は日本中央競馬会競馬施行規定の68条『競走の数は1日12以内とし、日出から日没までの間に行う』とあったが、22年4月1日に『日出から日没までの間に行う』が削除され、『競走の数は1日12以内とする』に改正された。規定の縛りがなくなり、JRAもナイター開催が可能になったのだ。地方競馬との兼ね合いもあって簡単ではないが「いろいろと本気の大掛かりな暑熱対策を考えないとだめ」と話す武豊Jの思いと合致するだろう。

 ファンからは暑熱対策として「屋根付きのパドックにしては?」という声も耳にするが、屋根があると音が反響して馬に影響を及ぼすと聞く。また、暑いなか、ゲート裏で長く待たされる馬の影響を思えば、馬場入り時間を遅らせることが最善だが、馬券購入の時間が短くなる弊害もあるだろう。今後、JRAがどんな一手を打つのか-。英断を期待したい。(デイリースポーツ・井上達也)

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