職場でTシャツを認めるか
【7月13日】
なぜ、この場に呼ばれるのか。不思議な気持ちにもなりながら、しかし、いつもありがたく参加させてもらっている。年に2度ほど、業界トップの経営者の私的な食事会に呼ばれる。
上場企業の方もいる。いわば成功者の会。なぜ、彼らが非公式に集まるのか。それはおそらく「裸の王様」にならないため…そんなふうにも感じる。
僕より若い経営者ももちろんいる。彼らが成功している理由を考えれば、その共通項はきっと「過信がない」から…。自分のマイナスはどこか。足りないものを発見する場を会社ではなかなか見いだせない。確かにそう。会議室の意見具申はあるにせよ、普段から「あんたのそこがあかん」とか、「あんたのそういうとこに社員は冷めてます」とは言われないだろうから。
成功者は立ち止まる。「もしかして誰もついてきてへん?」。定期的なこの自問を「欠かさない」という。
名だたる100社、上場企業の社長が年に4度、日経新聞のアンケートに答える。三菱商事、ファーストリテイリング、オリエンタルランド、東京海上、パナソニック、セコム、電通、旭化成、オリックス、花王…。この企画が好きでいつもじっくり読ませてもらうのだが、例えばこんな質問もある。
【この夏、オフィスではどのような服装を認めますか?(複数回答可)】
ノーネクタイを認める=72・1%
ポロシャツを認める=64・3%
「Tシャツを認める」という社長も約半数いた。阪神の社長ならこのアンケートにどう答えるだろうか。因みに僕はいま、Tシャツで仕事している。
時代の移ろいとともにリーダーも変化を求められる。自分が成功したやり方が絶対正しいと思いこみ、部下の提案や考えを認めなければ「裸-」になりかねない。過信で致命傷も負う。
コード(code)でいえば、タイガースのリーダー藤川球児は、練習着に改革を促し、選手たちのTシャツ、ハーフパンツ姿も多く見られるようになった。それ以外でも、ファンが目にする試合後の記者会見ほか、前政権までのスタイルから刷新されたものが目につく。この先、新たに選手からの吸い上げや汲み取りで様々なイノベーションに打って出ることもあるのか。
さて、阪神はきょう名古屋でシーズン80試合目を迎える。梅雨明けで一気に猛暑が襲う季節だから体調面のマネジメントは欠かせないわけだが、近ごろ、球児を見ながら少し案じている。相好にこちらの想像以上のストレスが滲んでいるような…いや、思い違いかもしれない。もちろんストレスがない日なんてないだろう。ただ、それが心身を蝕むレベルでなければ、と。
世界の祭典はいよいよ佳境を迎える。サッカーW杯で4強入りしたイングランドの監督トーマス・トゥヘルや、アルゼンチンの監督リオネル・スカローニは半袖シャツ姿で采配をふる。野球の指揮官はそういうわけにはいかないが、虎の将は公私で負荷を強いられる重責だけにベンチ以外はなるだけクールビジネスで…。そんな思いで「熱覇」を掲げる球児を見る。=敬称略=
