体中に風を集めて…
【5月31日】
「嵐」がその歴史に幕をおろした。この日、東京ドームで感涙のフィナーレを飾ったようだけど、ずっとずっと「A・RA・SHI」をカラオケの十八番にしてきたオッサンも寂しい。
99年の結成以来、歌もバラエティーもトークも楽しませてもらった。メンバーで一人「推し」をいえば、櫻井翔だろうか。報道キャスターまでやりきる多才ぶりにただただ感服して。
欠点がないのか翔クンは!いや、きっとある。トーク番組でも失敗談を数多聞いた。ライブ中に歌詞が飛んで、その後のフレーズが出てこなくなるアクシデントだったり、若かりしその昔は、ときにライブ中ファンから笑われたことも…。でも、たとえその瞬間は深刻でも涙だってあすのエナジー。でっかい希望でポジティブに変えるところがまたクールだったり。
さて、球界も「嵐」のラストを惜しんだこの日、千葉ではゲーム前のメンバー表交換で「Love so sweet」、そして、イニング間は嵐メドレーで盛り上げていたが、残念ながら猛虎はロッテ3連倒の嵐を巻き起こせなかった。
先発才木浩人がゲームをつくり終盤まで拮抗した展開になったが、最後は中継ぎ陣の差が出た格好だ。才木のあと2番手の畠世周は踏ん張った。しかし、3番手のダウリ・モレッタが勝負所で浮いたスライダーをやられ、鉄壁の継投で逃げ切られてしまった。
ロッテのリリーフ防御率は12球団トップを誇る。こんなにブルペンが強いのにパ・リーグで上位にいないのは気の毒だけど、その数字2・33は羨ましくもある。阪神のそれ、3・75は今のところセ・リーグ5位。12球団でいえば8位。整備が急務…なんて分かりきったことを書いても退屈なので、僕はモレッタのミスを笑うことなく週明けの刺激を求めることにする。
道中うまくいかないからこそドラマが生まれる。この千葉の3連戦でいえば、熊谷敬宥に拍手を送りたい。実は心配していたのは、2戦目のエラーの影響だ。あのトンネルはややもすれば「恥ずかしい」と言われるプレーかもしれない。周辺を取材すれば、実はZOZOマリン独特の人工芝が…いや、そんな弁解を熊谷本人はするはずもないけれど、僕は3戦目の遊撃スタメンに注目していた。
おそらく、球児は迷わずオーダー表に熊谷の名を記した。虎将が「(熊谷の守備は)覚悟が決まっていますから…」と試合後に答えたことが全てだと思うし、あの七回の背走、ジャンプ一番の好捕は痺れるほどクールだった。
次へ向かう前にもう一つ。
その熊谷と定位置を争う木浪聖也について触れておきたい。九回2死満塁で代打に出て三振を喫した木浪だけど、これで今年は満塁で6の0。塁が埋まったときの勝負強さは突き抜け、譲れない満塁男が…いや、どんな失敗も明日のエナジーに変えていける。
さて…。週間予報を見れば、火曜の西武戦はどうやら台風か。体中に風を集めて巻き起こせ。負けん気の嵐…。=敬称略=
