「8人目」をどうする

 【12月21日】

 大阪市福島区の阪神電鉄本社、その一室に取締役9名、監査役2名の計11名が集まり、タイガースの取締役会が開かれた(ちなみに電鉄の取締役会ではなく)。この日、午後2時のことだ。

 同会に於いて新たな球団社長が決まった。先日当欄で書いた通り本社常務取締役の百北幸司(ももきた・こうじ)がその人である。

 この6年で4人目、そして、矢野燿大政権で3人目となる球団社長の交代は、ほか11球団を見渡してもなかなかないこと。だが、そこは僕らに分からないお家の事情もあるだろうし、だからどうこうとネガティブな感想はない。百北がこの先何年同職に就くのかなんて先のことは分からないけれど、異動がめまぐるしいぶん、阪神ファンは新トップの仕事ぶりに注目することになる。

 もちろん、年数が長ければいいってもんでもない。今月25日に誕生日を迎える60歳の新挑戦…この日、西宮の球団事務所で行われた就任会見の発言は虎番が報じているので省くけれど、個人的には、新春の年賀式で語るであろう、百北の所信表明にまず注目したい。

 今年は寅年-つかみはまず干支から入ると想像するし、正月一発目からお堅い講話はないかもしれないけれど、勝つためのリアル…その指針が少しでも伝わるようなスピーチを聞きたいと思う。

 たしかに幹部人事も気になっていたのだけど、ファン目線でいえば、もうひとつ、年の瀬にとっても気になることがあるのだ。

 百北社長、新助っ人ですが…

 直接お会いできるなら、いきなりそう聞くかもしれない。ぶしつけにアホかと言われそうだけど、虎党が最も知りたい案件を球団トップにぶつける機会はそうないので、大目に見ていただいて。

 その件は本部長に…。

 僕が社長ならそう答える。

 そう。外国人補強は球団本部長嶌村聡の担う領域である。それは承知のうえで、これまで〈球団の外〉から見られていた方の認識をうかがいたい思いがある。

 今オフ、新外国人を2人獲得し来季へ向け計7人が内定しているけれど、球団は「8人体制」を敷くプランで動いている。

 つまり、あと1人。

 あと1人、野手の助っ人をどうするのか。どこから、どんな大砲を連れてくるのか。獲らない?いや、獲る?とても気になる。気になって年を越せない虎党、いや新聞記者もいるかもしれない。

 僕?いや、実は、あまり気にならない。というか、必要か?とも思っている、ぶっちゃけ。そのワケはおいおい…。しかし、こんなこと書けば、嶌村に「風、お前なぁ…」と怒られるかも。

 球団は8人目の獲得に動いている。もちろん「勝つために」動いている。ストーブリーグはまだまだ続く。そういえば、新クローザー候補カイル・ケラーはフィールディングがめちゃくちゃ巧く、守備力◎だと聞いた。百北新体制にとっての朗報はなんぼでも書きたい。だって、勝ってほしいもん。=敬称略=

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