阪神・岩貞「『ヨコの分までやんなきゃ』と思いながら、やってこられた」引退会見晴れやか「幸せをかみしめて今までいた環境に感謝」

 阪神の岩貞祐太投手(35)が30日、西宮市内で現役引退会見に臨んだ。先発、中継ぎとして虎一筋で走り続けた13年。23年に脳腫瘍でこの世を去った同期入団の横田慎太郎さんへの思いが原動力となっていたことを明かした。10月6日・広島戦(甲子園)で引退セレモニーが行われる予定となっている。

 最後まで岩貞の周りには笑顔が広がっていた。岩貞も、晴れやかな表情だった。「毎日当たり前のようにユニホームを着て、準備して試合を迎えるっていう、それがどれだけ幸せだったかというのをかみしめて、今までいた環境に感謝したい」。13年度ドラフト1位で阪神に入団。16年に初の2桁勝利を挙げるなど、先発として活躍し、20年途中からは中継ぎに転向してチームを支えた。

 「元々僕はコツコツ練習したり努力したりするのが得意な方ではなかった」と明かす。その中で原動力となったのが23年に他界した同期入団の横田さんの存在だった。「横田が野球をできなくなった時に、『ヨコの分までやんなきゃ』と思いながら、そこからやってこられた」。会見では終始笑顔だったが「今でも一緒にやり続けられたら最高でしたけど、それがかなわなかったので、その分もと思いながらやってこられたので…。忘れることはない」と横田さんへの思いを語った時だけは言葉をつまらせた。

 18年には最下位を経験。その時に「勝ちたい、優勝したい」と強い思いが芽生えた。22年には国内FA権を取得したが残留を決断。翌年にリーグ優勝、日本一を果たし、「23年に優勝したあの瞬間にチームの一員としてあの歓喜を味わえたことは今後の人生の中でも財産になる」と何よりも忘れられない景色になった。「13年間、日本一のタイガースファンの中で、甲子園で腕を振り続けられたことは本当に幸せ。これからは強いタイガースを、僕もファンと一緒になって応援していきたい」。最後も、すがすがしい笑顔で締めくくった。

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