阪神・森下 自身初の聖地2桁弾 佐藤輝追走41打席ぶり32号 「軌道は頭にはあった」難敵・尾形の初球カーブ撃ち

 「阪神2-3DeNA」(5日、甲子園球場)

 夜空に向かって伸びた打球が、反撃の号砲になった。漂う停滞ムードを払しょくしたのは阪神・森下翔太外野手の一撃。勝利には結びつかなかったが、久々の32号ソロで意地を示した。

 3点劣勢の四回先頭。尾形の初球カーブを完璧に振り抜いた。歓声とともに上がった白球はバックスクリーン左へ着弾。「強引にならないように気を付けていた」とイニングの先頭であることを踏まえて出塁を念頭に置いていた。チームは試合前の段階で尾形に対し9イニング連続無得点中。相手右腕から13イニングぶりに得点をもぎ取って流れを引き戻した。

 8月23日・DeNA戦以来、41打席ぶりの一発でリーグトップを走る34本塁打の佐藤輝に2本差に迫った。打率・301で、打点は巨人・ダルベックに並ぶリーグ2位の73打点。打撃3部門でいずれも2位につけており、さらなる上昇に期待が高まる。

 この日、相手バッテリーは1打席目から極端な配球を施した。初回の近本、中野には150キロ台の速球が軸。だが森下には変化球中心に転じた。結果は四球だったが、初球から5球カーブを続けていた。本人は「カーブの軌道は頭にはあった。そういう(極端な)配球をされるのは、けっこう多いので気にしなかった」と全く意に介さず、好結果につなげてみせた。

 移動日だった4日には「ホームランという意味では、もうちょい打ちたいなと思う」と本拠地での本塁打増に意欲を示していた森下。その言葉通りの打撃で流れを一塁側へ引き戻した。

 これで、今季の甲子園では10本目の一発になった。23年の4本塁打に始まり、24年と昨季は8本塁打。キャリアを重ねるごとに着実に成長曲線を描く姿はたくましく、心強くもある。甲子園での9月最初のゲームを白星で飾ることはできなかった。だが、悲観する必要はない。猛虎打線の中心に座る若武者は力強い足取りで、最高のフィナーレへとまい進していく。

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