阪神 植田が究極の場面で盗塁を決めるための準備力 3年前からつくった全投手掲載のノート 「パッと見て『あ、これや』って映像をイメージできるぐらいのことを書いてます」
「阪神2-1ヤクルト」(19日、京セラドーム大阪)
1点ビハインドの九回無死。阪神・植田は代走で起用され、見事に二盗を成功させた。相手のミスで三塁まで到達し、佐藤輝の同点適時打をお膳立て。失敗の許されない究極の場面で、「足のスペシャリスト」として盗塁を決めるためには常日頃からの準備があった。
試合後の囲み取材、「投手のデータは試合前から入っている。あとは体の準備だけです」と胸を張った。実は3年ほど前から、自分にしかわからないことを書き連ねたノートがある。「投手のデータとか特徴とか。なるべくわかりやすく、パッと見て『あ、これや』って映像をイメージできるぐらいのことを書いてます。ざっくりじゃなくて自分がわかるように、なるべく細かく書いている」。メモをしている投手の数はベンチ入りしている全員だ。
これだけの準備があるからこそ、足の震えるような場面でも一歩目を踏み出せるのだ。そんな植田を若手時代から知り、高く評価するのが筒井外野守備走塁コーチ。一番の変化は「頭の部分での成長がすごくありますね」と褒めていた。
「彼なりに勉強もしていますし、それをうまく合わせるためのコミュニケーションを取っています。ここまで何年も一緒にやっているので、大体わかっていますしね。新しい投手が向こうの戦力に来た時は話すけど、それ以外の部分では結構わかってる。とにかく勉強してくるので、伝えやすい選手です」
一瞬で結果を残すための、目に見えない努力。「やっぱり頼りになる存在ですよ」と同コーチは信頼する。植田はサヨナラ勝利に貢献し、噛みしめるように言った。「走っても得点にならないとちょっとね…。走って、打ってくれる人がいて良かったなという気持ちです」。小さな積み重ねが大きな勝利を呼び込む。仕事人にしか感じることのできない、達成感がある。(デイリースポーツ阪神担当・今西大翔)
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