阪神・才木“あと1球”完封目前に被弾、30秒動けず 悔し過ぎる9回13K 消えかけた対巨人戦の不敗神話は継続
「阪神2-4巨人」(24日、甲子園球場)
「あと1球」だった。阪神の才木浩人投手(27)は1-0の九回2死三塁、完封目前に被弾した。マウンドでしゃがみこみ、しばらく動くことができなかった。チームは直後に森下翔太外野手(25)の犠飛で追い付き、右腕の負けは消え、巨人戦の連勝記録は継続した。延長十回に勝ち越しを許して敗れ、巨人に再び首位に並ばれたが、25日の一戦でやり返すだけだ。
甲子園が悲鳴に包まれた。才木はマウンド上でグラブを外し、膝をついた。その間約30秒。うつむき、動くことができなかった。
「最後の1本だけですね。選択にあれ(後悔)はないですけど、ちょっと真ん中に入っちゃって。自分の投げミスかなって感じですけど。悔いが残る」
あと一歩だった。1点リードで迎えた九回、マウンドには、ここまでゼロを並べ続けた才木が立っていた。2死三塁のピンチも、ダルベックを2球で追い込んだ。完封勝利は目前。スタンドからは「あと1球」のコール。しかし、カウント2-2からの125球目。フォークを完璧に捉えられた。
白球は無情にも左中間席へ突き刺さる逆転の2ラン。起死回生の一発を浴び、つかみかけていた白星が一瞬にして手からこぼれ落ちた。「ダルベックは結構抑えていたんで、押し切れる気持ちでいきました。ああいう投げミスを1球で仕留めてくるのは、さすがだなと思いました」。悔しさを押し殺しながら、言葉を絞り出した。
Gキラーは圧巻の内容で相手打線を封じていた。序盤から自慢の直球とフォークがさえ渡った。終盤八回にはアウト3つ全てを三振で取るなど、自身10戦ぶりの2桁13奪三振。それだけに、白星をつかめなかったのが悔しくてたまらなかった。
ただ、逆転を許した後もマウンドを譲らず、9回130球を投げきった。するとその裏、打線が奮起し、森下の犠飛で一時は同点に追い付いた。ベンチの最前列で両手を合わせ祈っていた右腕。気迫の力投もあり、自身の負けは消えた。
これで2024年から続く対巨人戦の連勝記録も途切れず、不敗神話は継続となった。藤川監督も「長いキャリアの中でこういうことある。引きずる必要は絶対にない。また調整して備えてくれたら」とねぎらった。
前半戦最後の登板を終えた才木。ここから球宴を挟み、勝負の後半戦へ向かっていく。「また次の登板があるので、しっかり切り替えて、オールスター明けからいいスタートを切れるようにやっていけたらいいかなと思います」。この悔しさを力に変え、チームを勝たせる投手になっていく。
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