阪神・藤川監督が初退場 七回リプレー判定に異議「勝負ですから」2戦9被弾で首位陥落「また前向きに明日、戦う」
「ソフトバンク6-2阪神」(10日、みずほペイペイドーム)
タカのパワーに虎が屈した。阪神が3本塁打を浴びて連敗し首位陥落。前日と合わせて2試合合計9被弾した。交流戦でソフトバンクには2015年以降、11シーズン連続勝ち越しなしとなり、交流戦の優勝がなくなった。藤川球児監督(45)は七回の攻撃で盗塁へのリクエストの判定に抗議したため、NPBでは選手時代を通じて初の退場となった。
右手を上げて、鬼気迫る表情でベンチを飛び出した。時計の針を巻き戻せないことは把握している。それでもチームを束ねる立場として黙っていられなかった。藤川監督が就任後初の退場。試合後は「勝負ですからね。みんなが全力で真剣に戦っているのがプロ野球の舞台ですから」と、落ち着いた口調で当該場面を振り返った。
1点を追う七回に敵地が騒然となった。1死一塁で二盗を試みた一走・熊谷がタッチアウト。熊谷は即座にベンチへセーフをアピールし、藤川監督がリクエストを要求するも判定は覆らず、アウト。これを受けて指揮官は審判に詰め寄った。しかし、リクエスト後の異議は認められていない。
三塁塁審を務めた責任審判の福家審判員は「リプレー検証判定後、藤川監督が異議申し立てを行いました。退場といたします」と説明し、場内が騒然。藤川監督は三塁ベンチのホワイトボードをたたき、怒りをにじませながらベンチを後にした。
リプレー検証には5分以上の時間を要した。それだけ判断が微妙なワンプレー。指揮官は「アンパイアの方も迷いがあったと思う。審判の方に侮辱であるとか、そういうつもりは一切ありません」と話した。
その上で「やっぱりグラウンド上の両チームは真剣にやってますから、こういうことはチームの代表としてはね」と考えを述べた。グラウンドでギリギリのせめぎ合いを繰り広げるペナントレース。現場を預かる者として、目の前の一戦に全身全霊をささげている姿を態度で示した。
試合は二回に2点を先制するも、四回に柳田のソロで1点差。その後2死一、三塁から庄子の打球を二塁・中野が後逸し、今季初失策で試合を振り出しに戻された。続く五回1死では近藤に右中間へ勝ち越しソロ。9日から2試合で9被弾と、放物線を見上げる光景が続いている。
2連敗で首位陥落。交流戦優勝の可能性が消滅し、ソフトバンク戦は21年から6年連続での負け越しが決まった。「また前向きに明日、戦うと。そこに尽きます」と藤川監督。勝利への執念は絶やさない。燃える闘志を宿して、ナイン一丸となって勝利をもぎ取る。
◆自身NPB初の退場 藤川球児監督が就任後初の退場処分。現役時代を通じても初めてで、独立リーグ時代では、四国アイランドリーグplus・高知でプレーしていた15年に危険球で退場となった経験がある。
◆リクエストへの異議による監督退場者 他球団では広島・緒方孝市監督が19年5月4日・巨人戦(マツダ)初回に2番・菊池涼の判定に対するリクエストの異議申し立てをしたとして退場処分。また、巨人・阿部慎之助監督が25年7月2日・阪神戦(甲子園)で。
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