阪神・才木 今季初完封で巨人戦8連勝 2戦連続6失点KOから背水マウンド「このままでは終われない」
「阪神3(降雨コールド)0巨人」(3日、甲子園球場)
苦しんだ右腕が、本来の輝きを取り戻した。阪神・才木浩人投手(27)が7回4安打11奪三振の完封で3勝目。過去2度の登板はいずれも6失点と調子を崩していたが、初の中4日で結果を残した。自身の対巨人8連勝は、小林繁らに並ぶ球団タイ。チームは巨人戦で今季2度目のカード勝ち越しを決め、首位を守り貯金も今季最多の9とした。
降雨コールドが告げられると、才木はベンチでニコッと笑い、仲間とハイタッチを交わした。苦しんだ末に大きな1勝をつかんだ。
「ホッとしました。2回悪いピッチングが続いて、大丈夫かなってところでゼロでいけたので、本当によかった」
要所で粘った。二回、無死一、二塁のピンチを迎えたが、佐々木、浦田と連続三振。その後2死満塁となり、最後は吉川を三振に仕留め、先制は許さなかった。1点リードの五回も2死二、三塁としたが中山をフォークで三振にとった右腕。「しゃー!」と声を上げ、グラブをたたいた。
この日は、今季初めて梅野とバッテリーを組んだ。フォークを中心に、いつもより多く変化球を活用した。「梅野さんの考えの中でバッターに効いたと、投げてて思った」。奪った11三振のうち、9個のウイニングショットが変化球だった。
背水の覚悟で臨んだ登板だった。前々回、4月21日のDeNA戦(横浜)は5回6失点。前回は同28日のヤクルト戦(神宮)で2回6失点KO。敗戦投手になっても、報道陣の取材には丁寧に応じる右腕だが、珍しくタオルで顔を覆い、ほとんど口を開かなかった。
いつもは打ち込まれた登板後も「気にしててもしょうがないっしょ」と、すぐに切り替えるのが才木。ただ、今回は「楽したいなとか、気を紛らわしたいなと思った」と多少ネガティブになる瞬間もあったと振り返る。
そんな状況でも、立ち止まる時間を藤川監督は与えなかった。プロ初となる中4日で、もう一度チャンスが巡ってきた。「抹消されてもおかしくないかなって内容と結果だった。それでも行かせてくれた監督、コーチの期待に応えたい。このままでは終われないところがあった。結果を出すには現実と向き合うしかない」と、より一層気合が入っていた。
粘り強い投球で、7イニングながら完封勝利。これで対巨人戦は8連勝となり、小林繁らに並ぶ、球団タイ記録に。自身の巨人戦貯金10とGキラーっぷりは健在だ。
チームは連勝で、貯金を今季最多の9に伸ばした。「今日よくても、次がダメだったでは1軍でプレーしている以上はダメ。継続していけるようにしっかり準備したい」。一つの壁を乗り越えた才木が勢いを取り戻し、ここからどんどん勝ち星を積み上げていく。
◆才木が巨人戦貯金10! 才木がこの日で巨人戦通算25試合で14勝4敗、防御率1・92とし貯金10に。ちなみに1962~63年に巨人戦11連勝を記録した中日・権藤博は巨人戦通算44試合で18勝9敗で勝ち越し9だった。また、“巨人キラー”でも知られる星野仙一(中日)は通算対戦126試合で35勝31敗、平松政次(大洋)は158試合で51勝47敗で共に勝ち越し4。阪神投手では村山実が132試合で39勝55敗、江夏豊が145試合で35勝40敗13セーブ。
