阪神・森下2冠弾 単独キング4号、打点トップタイ9 同期・茨木を援護「最高の結果で先制点をあげられた」
「阪神2(降雨コールド)0ヤクルト」(9日、甲子園球場)
カクテル光線に照らされた雨粒が白く輝く。聖地にかけられたベールを切り裂くように、均衡を破る一撃が放たれた。ドラフト同期を援護する先制アーチ。ベンチへ戻った阪神・森下翔太外野手は、笑顔の茨木とハイタッチを交わした。
「奥川投手には昨シーズンかなりやられていたので頭にも入ってましたし、うまく拾って打てたかなと思います」
両軍無得点の四回だ。先頭で奥川とこの日2度目の対峙(たいじ)。2球で追い込まれたが、「大振りにならないこと、出塁することを意識していました」と冷静だった。「スライダー系はかなり頭に入ってた。去年まであまり決まってない印象だったフォークが、今シーズンの対戦ではすごい良いボールだと感じて、両方意識してました」と頭の中を整理。低めフォークは見逃し、カウント2-2から6球目の低めスライダーにタイミングを合わせた。
バットでうまく運んだ打球は左翼席へ飛び込み、リーグ単独トップへ躍り出る今季4号ソロに。「振りすぎるのと、コンタクト重視するのとで、かなり打撃も変わる。本当にささいなことですけど、その一つの意識がうまく入ってくれた」と納得顔を浮かべた。何よりうれしかったのは、ヒーローインタビューで隣に立った年下右腕のプロ初勝利。「ヒデ(茨木)もすごく頑張って投げてくれてた。最高の結果で先制点をあげられた」と優しいまなざしを向けた。
22年度ドラフト1位の森下と同4位の茨木。出会った当初18歳の右腕について「何考えてるか分からないヤツ」と笑う。それでも随所に見せる人懐っこさで「アイツも自分(森下)をうまく、いじるじゃないですけど。すごい仲良くできる人」とすっかり打ち解けた。
頼れる先輩はこの日で、佐藤輝と並びリーグトップタイの9打点。「まだまだ試合は続くので、もっとチャンスで打てれば良いかなと思っています」。猛虎の前途洋々を思わせる若虎の活躍が、雨の甲子園に刻まれた。
