阪神・才木 リーグタイ16K 記録気付かず交代→球児監督「反省ですね」 復活ジェット風船が快投後押し
「阪神9-3ヤクルト」(7日、甲子園球場)
甲子園の開幕戦を華やかに彩った。阪神の才木浩人投手(27)がセ・リーグ最多記録に並ぶ16奪三振の好投で今季2勝目を挙げた。首位・ヤクルト打線からKの山を築き、8回3失点。2019年以来の解禁となったジェット風船に彩られた甲子園で、ファンを熱狂させた。
花束を受け取った才木が少し驚いた表情を見せた後、満面の笑みを浮かべた。偉大な記録に並んだ右腕をたたえ、甲子園は大歓声に包まれた。
「(記録は)何も知らなかったです。(花束は)何?って思いました。(記録に)タイって言われたら、できたら超えたかったなってところはあります」
最後のアウトで歴史に名を刻んだ。4点リードの八回2死、サンタナを149キロの直球で見逃し三振に仕留め、1試合16奪三振とした。意外にも23年6月4日のロッテ戦(甲子園)以来、3年ぶりの1試合2桁奪三振だったが、これは球団OBの江夏豊氏や金田正一氏らに並ぶセ・リーグ記録となった。
さらに江夏氏が16奪三振を記録したのは敵地。阪神の投手が、甲子園で記録したのは初めての快挙だった。球界のレジェンドと肩を並べ「それぐらいの三振を取れてるのは、すごくいいこと」とうなずいた。
序盤からエンジン全開だった。「真っすぐもフォークも良かった」と、ツバメ打線相手に三振の山を築く。二、三回、五、六回と2度の五者連続奪三振もマーク。「あまり球数もかからず、一発で決められた」と手応えのある内容だった。
昨季から才木は葛藤していた。奪三振能力の高いスタイルの投手だが、ここ最近は思うように三振を奪えていなかった。「投げていて真っすぐの感覚がよくても、後で映像を見たら、いいふうに見えなかった」。自らの投球を客観的に見たときに、そう感想を抱いた。
真っすぐを強く見せられていない一番の原因が、変化球だった。曲がりや落ち、コントロールと課題は山積み。「精度が悪いから、真っすぐ待ちのところで真っすぐで勝負せざるを得なくなる」。相手はプロ。真っすぐだと分かっていれば、そう簡単には空振りはしてくれなかった。オフからフォーク、スライダーと握りや感覚を変えるなど試行錯誤。「真っすぐと同じラインで入った。今日はハマった」と理想のボールを投げたことが結果につながった。
それでも目指すは三振だけでなく、チームを勝たせること。この日は四回に先制点を献上し、七回には丸山和に2ランも被弾した。「反省点は残る。そこは見直して、次に生かせたら」と視線を先に向けた。
京セラドームでのホーム開幕戦に続き、甲子園開幕戦でも白星を挙げ、首位・ヤクルトに0・5差と肉薄。ロケットスタートを決めた才木は、止まることなく突っ走る。
◆球児監督(才木の奪三振記録について)「もう反省ですね、こちらがね。僕が申し訳ないと。知らなかったというか。九回投げてもよかったかなというところは本当に才木に申し訳ないなと思いますけども、また次回以降、記録よりも未来に向けてどんどんよくなる方が重要かと思いますね」
◆阪神投手の甲子園最多K 才木がセ・リーグ1試合最多タイの16奪三振を成し遂げた。01年野口(中日)の5月24日阪神戦以来、25年ぶり9人目だ。パ・リーグも含めると今井達也(西武)の25年6月17日DeNA戦17K以来、24人目。
プロ野球最多は19Kで、野田浩司(オリックス)が95年4月21日ロッテ戦、佐々木朗希(ロッテ)が22年4月10日オリックス戦(完全試合)でそれぞれ記録している。
なお阪神では江夏の68年8月8日中日戦16Kと並び最多。この試合は中日球場(現ナゴヤ球場)で行われており、才木の16奪三振は、阪神の投手が甲子園で記録した1試合最多奪三振となった。
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