阪神・西純の覚悟 野手転向発表から120日「野手は数こなさないと」バット振りまくる 目標まずは「支配下」

 1軍のニュースだけでなく“虎の穴”具志川で奮闘する選手たちの気になる現在地を徹底取材する阪神2軍発の新企画。今回は西純矢外野手(24)を取り上げる。きょう6日は野手転向が正式発表されてから、ちょうど120日目。自身の背番号と同じ数だけ、迷いもがきながら日々を重ねてきた。野手として初めて迎える春季キャンプまでの奮闘に迫った。

 プロ7年目にして“1年目”の春季キャンプという、文字にすると不思議な日々。昨年までなら何度も向かったであろうブルペンには一度も行っていない。野球人生の第2章を歩む西純は具志川で連日、バットを振り込んでいる。

 「投手は(数をこなすにも)限界がある、100球も200球も投げられないんで。野手は最初から数をこなしていかないと」

 体が資本といえど、他の野手に比べて大幅に後れを取る練習量を埋めるには、数をこなすより他はない。今キャンプでは、北川2軍打撃チーフコーチから「下半身をしっかり使う意識」を、梵2軍打撃コーチから「ボールの見方」を教わり、自身の技術として落とし込む作業に励んでいる。

 昨年10月10日に発表された野手転向。創志学園時代はもちろん、阪神入団後も打撃でファンを驚かせてきた。そんな男が選んだ「野手顔負け」から「野手」になるという決断。野手として昨秋キャンプに参加し、オフ期間に突入した同12月初旬、正直な思いをつぶやいた。「何したらいいか分からないんですよ」。不安を消し去るように、SGLの室内練習場でバットを振るしかなかった。

 連絡をくれたのは、同学年の楽天・黒川だった。野手転向を知り、自主トレに誘ってくれた。昨季、規定打席未到達ながら打率・299を記録した強打の内野手から「いろんな練習法や体の使い方」を教わったという。

 迎えた春季キャンプ。4日のゲームノックで右翼の守備に就き、本塁に矢のような送球を返す姿には、投手時代の面影を感じてしまう。それでも、本人は「(迷いは)特にないっす。そんなに感覚は変わりない」と、前だけを見ている。

 「初めて野手をやるんで、数字的な目標(を掲げること)は難しい」。自身の挑戦がいかに険しい道か理解しているがゆえに、そう簡単に目標を口にはできない。それでも「一番(の目標)はやっぱ支配下(登録)に戻りたい」と、泥だらけの120番のユニホーム姿で決意をにじませた。

 2019年10月17日、阪神がドラフト1位指名した18歳の右腕に、ファンの誰もが未来のエースとなる姿を夢見た。あれから7年、ボールはバットに持ち替えたが、マウンドから18・44メートル離れた場所で大輪の花を咲かせる道を行く。

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