阪神 村上が突き破った「14勝の壁」虎投なぜか多い自己最多13勝 15年藤浪以来!球団10年ぶり
阪神・村上頌樹投手(27)が「14勝の壁」をクリアし、セ・リーグ投手4冠に輝いた。シーズン14勝以上の投手が出たのは、チームでは実に10年ぶりだ。自己最多が13勝という投手が続出したチームのジンクスを過去のものにし、エースの座を不動のものとした。
178万円ならぬ、「14勝の壁」。村上が多くの主力投手たちがはね返されてきた難関をクリアした。14勝以上を挙げた投手が出たのは、15年藤浪の14勝以来チーム10年ぶりだ。
近年では03年に20勝を挙げた井川慶が14勝以上を4回マークしているが、不思議なことに阪神では、自己最多が13勝という投手が多い。24年に初の2桁に乗せた才木も13勝。近年ではほかに、21、22年に連続最多勝となった青柳晃洋(現ヤクルト)もそれぞれ13勝だった。
08年安藤優也、09年能見篤史もそれぞれキャリアハイを記録したが、2人とも13勝だった。少しさかのぼると、96年に一本立ちした川尻哲郎も、この年の13勝を超えられなかった。古くは長身右腕の工藤一彦も、自己最多は83年の13勝だった。
ジンクスは助っ人たちにも及んだ。日本通算98勝のメッセンジャーも、最多は14年13勝。85年日本一の使者ゲイルも13勝だった。また03年にメジャーから日本復帰した伊良部秀輝も、挙げた白星は13だった。
阪神にドラフト入団した投手の14勝以上は7人目で、過去の指名順位最下位は92年14勝を挙げた仲田の3位(83年度ドラフト)だった。村上は20年度5位入団で、最も低い指名順位からの到達投手だ。
阪神投手の「ガラスの天井」をたたき割った村上は負けも4に抑え、勝率・778のタイトルも得た。さらに144奪三振に加え、3完封もセ最多となった。
チームメートの才木は最優秀防御率に輝き、2人でセ・リーグの5部門のトップを占めた。同一球団の複数投手が勝利数、防御率、最多奪三振、勝率と最多完封の5つを分け合ったのは、23年オリックスの山本、宮城ペア以来2リーグ分立後5度目で、阪神では初だ。規定投球回数143イニングを満たしたのも、チームではこの2人だけ。令和のダブルエースに引っ張られ、阪神が2年ぶりの栄冠を手にした。
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