阪神 新助っ人モレッタ獲得 不規則に変化する“魔球スライダー”武器!奪三振率10・26 右の中継ぎとして期待
阪神は19日、ダウリ・モレッタ投手(29)=前パイレーツ=と来季の選手契約を締結したと発表した。単年契約で年俸100万ドル(約1億5600万円)。背番号は99に決まった。ドミニカ共和国出身の右腕は最速159キロを誇り、不規則に変化する“魔球スライダー”が武器。今季はメジャーで18試合に登板して1勝1敗、防御率3・24、奪三振率は驚異の10・26をマークした。右のセットアッパーとして期待される剛腕は、虎の連覇に貢献することを誓った。(金額は推定)
“魔球スライダー”の使い手が、連覇を狙う虎にやってくる。モレッタは阪神入りに大興奮。その第一声から新天地に挑む情熱がほとばしった。
「私に日本でプレーする機会を与えてくれたタイガースに感謝します。日本でプレーすることは、私の長年の夢であったので、今回実現したことに大変興奮しています」
ドミニカ共和国出身で188センチ、102キロの右腕は、通算112試合登板とメジャー経験が豊富。最速159キロの直球、ツーシームに加えて最大の武器は今季全球数の半分以上を占めるスライダーだ。しかも、一般的な横滑りだけでない。スクリューやカーブのような軌道を描くこともあれば、縦に落ちることもある。不規則な変化にモレッタ自身も「なぜ逆の方向に行くのか分からない」と過去に明かしており、まさに魔球と言えそうだ。
トミー・ジョン手術から復帰した今季はパイレーツで復活を遂げた。ドジャース戦でベッツに一発を食らったが、フリーマンからは三振を奪っている。18試合で1勝1敗、防御率3・24を残し、奪三振率は驚異の10・26をマーク。メジャー通算でも同10・65を誇り、登板イニング以上の三振を奪う。この冬は母国でのウインターリーグにも参戦。5試合に投げ、5イニングで無安打8三振と、ドクターKぶりは健在だ。
連覇の使者となってくれるに違いない。今季はゲラが大誤算。右の中継ぎの駒不足に陥り、7月にドリスとハートウィグを緊急補強した。史上最速優勝こそ果たしたが、藤川監督は中継ぎ右腕を課題に挙げていた。竹内球団副本部長は「メジャーでの経験もあり、中継ぎ投手としての経験は豊富です。来季はチームでも主に中継ぎとして大事な場面で登板し、チームの勝利に貢献してくれると期待しています」と期待。モレッタへ、チームの弱点解消を託した。
「熱狂的なタイガースファンの前でプレーするのを楽しみにしています。チームの連覇に少しでも貢献できるように、精いっぱい頑張ります」とコメントしたモレッタは最後に日本語で「アリガトウ!!」と結んだ。
陽気な雰囲気が漂う29歳。パイレーツでは阪神に加入するディベイニーとチームメートで、新しい環境にもすぐになじめそうだ。悲願の連覇へ、モレッタがブルペンの救世主となる。
◆ダウリ・モレッタ(Dauri Moreta)1996年4月15日生まれ、ドミニカ共和国エリアス・ピーニャ県出身。29歳。188センチ、102キロ。右投げ右打ち。ビクトル・エステバン・ロレンソ校を経て、15年3月にレッズと契約。21年にメジャー初登板。22年オフにトレードでパイレーツへ移籍した。
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