阪神・工藤 ブルペンで熱投300球 藤川監督が密着指導「自然に体が反応し始めるフォームに」

 ブルペンで熱投する工藤(撮影・北村雅宏)
 工藤(右)にアドバイスする藤川監督
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 「阪神秋季キャンプ」(12日、安芸)

 阪神の工藤泰成投手(24)が12日、高知県安芸市で行われている秋季キャンプでブルペン入りし、自身最多の300球を投じた。異例とも言える投げ込みに「気合を入れたいところでしたけど、体は正直だった」とヘトヘト。それでも「今後に生かせることはありました」と満足顔だった。

 一球一球、投じるたびに大粒の汗が滴る。投げ終わると、安芸の観衆から拍手でねぎらわれた。全投手を通じても今キャンプ最多の球数。コーチ陣が課した期間中の“600球ノルマ”の半数に1日で達した。

 藤川監督が横から見つめる中で約1時間半の熱投。時に助言を受けながら、投球を修正するべく腕を振った。指揮官は「体の動き方ですね。反復練習ができるということは、自然に体が反応し始めるフォームになってきますから」と説明。過酷な投げ込みが可能となるのは、フォームの再現性が増しているという何よりの証左でもある。

 付きっきりで指導された工藤は「シーズン中、そういう機会はない。うれしい」と感謝の気持ちでいっぱいだった。一方で「かみ砕いてやっていこうとはしたんですけど、全然まだまだできてない」と課題も残った。

 11日の中日との練習試合(春野)では1回1安打無失点と気を吐いたが、「(試合)前日の練習で出し切ることができなかった。意識の低さもあった」反省した。この日はブルペンでもクロスカントリーでも追い込んだ。「もうやりきりました」と充実の表情。2年目に向けて、鍛錬を続けていく。

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