阪神“かく乱作戦”全員でブルペンへ 有力・村上も「自分は分からないんで」 25日開幕・日本S先発明かさず

 阪神の先発投手陣が23日、甲子園球場で投手指名練習に参加し、日本シリーズへ向けての“かく乱作戦”を遂行した。ブルペンは通常なら登板2日前の投手が入るが、全員がブルペンへ行き、誰が投げたか明らかにさせず。安藤優也投手チーフコーチ(47)や第1戦での先発が有力な村上頌樹投手(27)も報道陣からの質問をうまくはぐらかした。

 午前10時から始まった投手指名練習に異変が起きた。約30分が過ぎた頃、秋晴れの甲子園のグラウンドには誰もいなくなった。取材エリアにも姿を見せることはない。さらに30分後、何事もなかったかのように個別のランメニューが行われた。

 通常であれば、キャッチボールが終わるとブルペン入りは一人。残りの選手はランメニューを開始する。この日は日本シリーズ第1戦の2日前で“開幕投手”がブルペン入りするはず。有力視されている村上はブルペン投球について「いや、そこらへんは安藤コーチに聞いてもらえれば。自分は分からないんで」とけむに巻いた。

 安藤コーチも質問に対して「ノーコメントで」の2連発。ブルペンではサインの確認を行ったとされているが、真偽は投手陣にしか分からない。第2戦は才木、甲子園初戦の第3戦は高橋の先発が有力。とはいえ、日本シリーズに向けて、完璧すぎる情報統制を敷いている。

 NPBは日本シリーズも全試合で予告先発を採用すると発表している。登板前日には判明することではあるが、日本一に向けて有利な情報を相手に流すことは避けたい。チームはこの日、決戦の地となる福岡に乗り込んだ。泣いても笑っても先に4勝した方が頂点に立つ。試合前から駆け引きは始まっている。

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