阪神ドラ1 創価大・立石「選手として当然のことは絶対に抜かない」 大山と重なる「凡事徹底」 原点は元女子バレー代表の母の教え
「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」(23日、都内ホテル)
阪神はドラフト1位で立石正広内野手(21)=創価大=を指名。日本ハム、広島との3球団の競合の末に、藤川監督がくじを引き当て“獲得”に成功した。大学ナンバーワンスラッガーは、同じ右打者で憧れの森下の背中を追いかけ、将来的にはトリプルスリーを目指す。
◇ ◇
思わず虎の主砲と姿が重なった。リーグ戦のラストゲームを翌日に控えた19日。最後にどんなアピールをしたいかと問われた立石は「全部したいですね。ホームラン打って、走って、ファインプレーして…」と最高の結果をイメージしつつ「けど」と言葉を続けた。
「そういう目立つことより、点を取られた後の姿勢とか、最後までちゃんと走るとか、野球選手として当然のことは絶対に抜かないでやりたい」
この言葉に阪神・大山の姿が頭に浮かんだ。どれだけ活躍を見せても反省を忘れず、常に謙虚。たとえ凡打でも一塁まで全力疾走するなど「凡事徹底」を重視する姿勢は通ずるところがある。
原点は、バレーボールのバルセロナ五輪代表だった母・郁代さんの教えだ。ドラフトイヤーの今年初めに帰省した際は「ただただ謙虚にいけと言われた」といい「いろんな方が評価してくれているけど、どういうところを見て判断したり、評価が変わったりするか分からないから、真面目にやりなさい」と“金言”をもらったという。
ただ、決して自信がなかったりネガティブだったりするわけではない。“運命の日”が近づくにつれ、ネットや報道で錯綜(さくそう)する情報には「評価によっては、もっと打ったろうと思っていました」と負けず嫌いな一面ものぞかせた。背中でチームを引っ張れる「ドラ1」。内面的な魅力を持ち合わせた21歳は、多くの虎党にも愛されるはずだ。(デイリースポーツ・間宮 涼)
関連ニュース


