大の虎党・桃田賢斗「雰囲気良くいけば絶対勝てる」“強者の宿命”知るバドミントン界レジェンドから阪神にエール 高橋推し
2年ぶりのリーグ優勝を果たした阪神は、15日から始まるクライマックスシリーズ(CS)のファイナルステージ(甲子園)でDeNAを迎え撃つ。決戦を前に、大の虎党だというバドミントン男子シングルス元世界王者の桃田賢斗(31)=NTT東日本=が取材に応じ、猛虎愛にあふれたエピソードを熱弁。CS、そして日本シリーズへと挑む藤川球児監督(45)と虎戦士へ、エールを送った。
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桃田は意気揚々と持参したグッズをリュックから取り出した。「これ、球場で2時間並んで買ったんです」。ド派手なビッグチェーンネックレスをうれしそうに見せた日本バドミントン界のレジェンド。試合中に見せない、無邪気な笑顔で阪神愛を語り尽くした。
今季、ほぼ全試合を映像で見届けた。「ずっとですね。移動中や時間がある時は。ご飯に行っても(配信サイト)つけて。会話しながらチラチラ見ていたり」。選手兼コーチの現在、バドミントンと阪神が生活の中心にある。「(試合がない)月曜日とか、ペナントが終わってからは暇だなって」と破顔した。
きっかけは超熱烈ファンの父親の影響だ。「はかまみたいなのを着て、首にタオルを巻いて帽子もかぶって。言い方が悪いですけど…ちょっと柄の悪い、ややこしそうなファンという感じですね」と苦笑。2003年、優勝マジック「1」とした広島戦を父と見た記憶が脳裏に刻まれている。「赤星さんが打席に入る前、星野監督に話しかけられてサヨナラを打って…」。歓喜の瞬間は父とハイタッチして喜んだ。
初めての現地観戦は小学4年。倉敷マスカットスタジアムで行われたオープン戦だった。中学以降は「野球が好きって感じ」と“推し球団なし”の状態が続いたというが、23年前後から「観客の熱量とかチャンステーマの盛り上がり。見ていて面白い選手が多いな」と約20年ぶりに虎党に復帰した。
同じアスリートとして、近本、大山、木浪といった同年代に大きな刺激を受けているという。
「そういう選手を見ていたら『おっ!まだバリバリできるな』って。代表はやめましたけど、まだまだ自分も現役として続けたいなっていう気持ちにさせられますね。かっけーな!と思います」
桃田は24年4月に代表引退。同11月には一時現役引退の意向を示していたが、25年2月に“撤回”。今季も選手登録している。
推し選手は同じサウスポーの高橋だ。「引きつけられるというか。カリスマ性。投げ方がかっこいい」と目を輝かせる。今季、317日ぶりの復活勝利を挙げた際、インスタグラムで「おめでとうございます」と送ったところ、高橋から「ありがとうございます」と返信があったと明かした。その後、相互フォローとなり「めっちゃうれしかったですね」と表情を緩ませた。
今季のMVPは悩みながら117試合出場の坂本を選出。「投手を把握しつつ、自分も大事なところで打つ。毎日出続ける捕手は結構大事かなと思います」とうなずいた。
CSに向けては「楽しんでもらいたい。雰囲気良くいけば絶対勝てると信じている」とエール。プロ野球史上最速Vを果たしたことで「“勝つだろう”と思われる中でプレーするのはしんどいと思う。自分も日本の大会で“どうせ勝つだろう”という雰囲気になった時があった」と強者の宿命を知る。「気合を入れ過ぎたところで自分の実力以上のことはできない。持っているものを出し切ろうと。それが良かったですね」と肩の力を抜く重要性を説いた。
夢は甲子園での始球式。野球経験者で過去2度、始球式を経験しているが、タテジマに袖を通したことはない。「おやじ泣いちゃうんじゃないかな。親孝行という意味でも立ってみたい」。タイミングが合わず、まだ甲子園で阪神の試合を観戦できていないという桃田。憧れの聖地デビューに想像を膨らませた。
◆桃田賢斗(ももた・けんと)1994年9月1日生まれ、31歳。香川県三豊市出身。7歳でバドミントンを始め、福島・富岡高に進学。2015年シンガポールオープンで優勝し、男子シングルスで日本勢初のスーパーシリーズ制覇。同年には男子シングルス日本勢初の表彰台となる世界選手権3位に立った。18年に代表に復帰し、同年の世界選手権を日本男子として初制覇した。21年の東京五輪は1次リーグ敗退。24年に代表引退を発表。現在は選手兼コーチとして活動している。175センチ。
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