阪神 法大・松下&仙台大・平川ら長距離砲リストアップ 佐藤輝&森下メジャー志向、大山は来季32歳で「次世代」育成が急務

 阪神は今秋のドラフト会議で、長距離砲を補強ポイントにしていることが24日、分かった。ドラフト1位候補で競合必至の創価大・立石正広内野手(4年)をはじめ、右のスラッガーの法大・松下歩叶内野手(4年)、スイッチヒッターの仙台大・平川蓮外野手(4年)をリストアップ。この日は西宮市内の球団事務所でスカウト会議を開き、候補選手の現状の確認などを行った。

 運命のドラフト会議まで約1カ月。2年ぶりのリーグ優勝を決めた虎が熱視線を送っているのが、佐藤輝、森下に続くスラッガー候補だ。同1位候補の創価大・立石は今春リーグ戦で打率・400、5本塁打、16打点をマーク。ドラ1評価にたがわぬ実力を見せつけた。既にプロ志望届も提出。8月初旬のオープン戦で負った右足首の靱帯損傷からも復帰を果たしており、本番では競合必至とみられる。

 その中で、立石以外のスラッガー候補もリストアップ。強打の三塁手である法大・松下は、日米大学野球選手権で打率・318、1本塁打、5打点の成績を残し、MVPに輝いた。仙台大・平川も187センチの大型スイッチヒッターとして注目を集める。大学日本代表にも選ばれ、7月の練習試合では左右の打席で安打をマーク。阪神・葛西スカウトは「走攻守でバランスが取れていて、左も右も長打が期待できる」と高評価していた。

 今季の虎は、長打力も武器だった。甲子園を本拠地としながら、ここまでリーグ3位の90本塁打を記録。そのうち佐藤輝がリーグトップ39本塁打でキングを独走中。森下もキャリアハイの23本塁打。大山も23日・DeNA戦でケイから12号ソロを放ち、健在ぶりを見せつけた。

 ただ、佐藤輝と森下は将来的なメジャー挑戦の希望を公言。大山は来季32歳シーズンを迎える。今季のチームを見渡せば、高卒4年目・中川が2本塁打を放ちパンチ力を示したが、同4年目・前川は65試合出場にとどまり、昨季3本塁打の同6年目・井上とともに、ここまでノーアーチ。“ドラ1クリーンアップ”でチーム本塁打数の80%以上を占める中、次世代を担うスラッガーの育成は急務と言える。

 さらに、27年シーズンからセ・リーグにもDH制導入が決まり、野球は大きく変わる可能性がある。嶌村聡球団本部長が「既存の選手との兼ね合いも含めて、取ってくる選手もいろんな想像はできる」と見解を述べていたように、ドラフト戦略にも影響必至の情勢だ。チームが変革期を迎える中、他の候補選手として青学大・小田、立大・山形、上武大・西原、大院大・エドポロなど魅力的な長距離砲タイプがそろう。“ポスト・サトテル”の育成へ、虎がスラッガー獲得に本腰を入れる。

 ◆平川 蓮(ひらかわ・れん)2004年3月31日生まれ、21歳。北海道札幌市出身。187センチ、91キロ。右投げ両打ち。小学4年時から円山リトルジャイアンツで野球を始め、宮の森中では軟式野球部に所属。札幌国際情報では2年夏からベンチ入りし主に投手。仙台大では野手に転向し1年秋にリーグ戦デビュー。2年秋に、左打ちから両打ちに挑戦。50メートル走5秒9、遠投120メートル。父は北海・敦(おさむ)監督。憧れの選手はレッズのデラクルーズ。

 ◆松下 歩叶(まつした・あゆと)2003年4月14日生まれ、22歳。神奈川県南足柄市出身。181センチ、85キロ。右投げ右打ち。内野手。南足柄小1年時から狩野エンゼルスで野球を始め、6年時はベイスターズジュニアでプレー。南足柄中では静岡裾野リトルシニアに所属。桐蔭学園では1年春からベンチ入り。法大では2年秋にリーグ戦初出場。2年秋から3季連続でベストナイン獲得。50メートル走6秒2、遠投110メートル。好きな選手は桐蔭学園の2学年先輩であるDeNA・森敬斗。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス