阪神・森下 弾丸18号!今季7度目初回撃ち わずか9球で先制 総力ドローで減らした「マジック18」

 「ヤクルト2-2阪神」(23日、神宮球場)

 初回の鬼や!阪神の森下翔太外野手(25)が初回に先制18号2ランを左翼席に突き刺した。森下の初回本塁打は今季7本目。わずか9球の先制劇も、その後は無得点。九回に追い付かれ、連夜の延長戦に突入した。今季3度目の引き分けも優勝マジックは一つ減って「18」。夏の長期ロード勝ち越しを決め、着実にゴールへ近づいている。

 森下のバットから放たれた打球は低い弾道となり左翼スタンドに飛び込んだ。まだ明るさの残る神宮の杜(もり)に虎党の大歓声がこだまする。仲間に出迎えられるとようやく白い歯をこぼし、喜びを分かち合った。

 「全然打点を挙げられていなかったので。得点圏で全然打てていないですけど、ホームランという形で点を取れたので良かったです」

 わずか9球、まさに電光石火の先制劇だった。初回1死一塁で山野と今季初対戦。追い込まれてからの4球目だった。直球を完璧に捉え、先制の18号2ランに。22日からのヤクルト3連戦前には藤川監督が「神宮花火大会のように」と一発を期待していた。

 指揮官に呼応するように、16日の巨人戦(東京ド)以来5試合ぶりの本塁打を放ったが、「ホームランになったのはたまたまなので、食らいついた結果だと思います」と謙虚に話した。今季18本塁打中7本は初回にマークし、序盤からチームを盛り上げている。「準備しているか、していないかくらいの差」と要因を明かし、「しっかり振れる準備を今日はできたのかな」とうなずいた。

 後半戦は思うような打撃ができていなかった。特に8月は5打数無安打に終わることもあれば、3打席連続三振に倒れることも。「全然いい当たりがないし、長打もない」と時には森下らしからぬ言葉も漏らした。

 苦しみながらも必死にもがいていた。それがフォームに表れていた。元々は膝を曲げて構えていたが、7月末頃には背筋を伸ばし、棒立ち気味に。「試行段階でなんとも言えない」と多くは語らずとも、何かきっかけをつかもうとしていた。その後もフォームは少しずつ変わっていった。「打てるためだったらなんでも」と森下は変化を恐れない。なんとかトンネルを抜け出そうと試行錯誤を続けている。

 最後まで懸命に戦った。同点の延長十二回、2死一、二塁では「もうヒットしかなかったので、積極的にいきました」と3ボールから星の151キロ直球に食らいついた。しかし、太田の好守に阻まれ右邪飛に。勝ち越しとはならず、悔しそうな表情でベンチに引き揚げた。それでも今季3度目の引き分けでマジックは一つ減って18に。ロード勝ち越しも確定した。自身も7試合連続安打。この一発をきっかけに上昇し、ロードを最高の形で締めくくる。

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