おかえり遥人 阪神・高橋295日ぶり甲子園登板で6回2失点 「自分のミスから点が入ってる」反省も感謝の投球

 1回、ブライトの打球に飛びつく高橋(撮影・北村雅宏)
 先発し力投する高橋
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 「阪神2-3中日」(15日、甲子園球場)

 復活星とはならなかったが、頼もしい男が帰ってきた。甲子園の大観衆から注がれる拍手の大きさが、阪神・高橋遥人への期待を表していた。シーズンでは295日ぶりとなる聖地のマウンド。投げられる幸せをかみしめるように腕を振った。

 「(歓声は)すごいうれしかったです。ありがたいです。でも、ボールもまだまだですし、自分のミスから点が入っているんで、しっかりしなきゃなという感じです」

 抜群の立ち上がりだったが、中盤に落とし穴が待っていた。1-0で迎えた四回、無死からブライトに中前打を許す。この試合初めてとなる先頭打者を出すと、四球と自らの失策で1死満塁の大ピンチを背負った。

 ここで元チームメートの山本に、右前へはじき返されると、この打球を右翼・森下がファンブル。2者が生還し、逆転を許した。続く石伊は遊ゴロ併殺打に打ち取り、流れを渡すことはなかったが、険しい表情で汗を拭っていた。

 それでも「しっかり腕を振って、思い切り投げられた」と、それ以外のイニングは打たせて取る投球でホームは踏ませず。奪った18個のアウトのうち、13個がゴロアウトと、持ち前のテンポの良さは発揮した。6回2失点(自責1)と、先発としての役割は十分に果たした。

 待ちに待った今季1軍初先発だった。2023年に左手首を手術。その際に入れていたプレートを昨年11月に除去していた。肩肘に続くリハビリ。本人の予想よりも回復に時間を要したが、懸命な努力で前半戦のうちに戻ってくることができた。「いろんな方にサポートしてもらって、試合で投げるというところまでくることができた」と感謝の言葉を口にした。

 結果に納得はしていないが「またいい準備をして、次回頑張ります」と前を向いた左腕。次こそは白星をつかみ、支えてもらった人たちへ恩返しをする。

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